ハッピークローバー
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第三十九話 合コンが終わってその十一
「狂犬病の犬もね」
「いるかも知れないのね」
「だから妖怪に出会うよりも」
「犬に出会う方がなのね」
「怖いかもね」
こう言うのだった。
「最悪のケースだけれど」
「狂犬病は怖いわね」
「うん、本当に噛まれたらね」
「アウトね」
「致死率ほぼ百だから」
それ故にというのだ。
「他の病気よりもね」
「怖いわね」
「エボラが言われるけれど」
エボラ出血熱だ、アフリカで有名な感染症だ。
「狂犬病の方がね」
「怖いよ」
「そうみたいね」
「確かにエボラは怖いよ」
この感染症もというのだ。
「かなりね、けれどね」
「まだ助かる可能性高いのよね」
「そうだよ」
「狂犬病はほぼ百だから」
「実は危険度もね」
これもというのだ。
「エボラよりもだよ」
「狂犬病の方が怖いのよね」
「だから野良犬の方が怖いよ」
「狂犬病になった」
「エボラよりも怖くて」
そしてというのだ。
「妖怪よりもね」
「怖いのよね」
「うん、若しもだけれど」
「そんな犬が出て来ても」
「俺がいるから」
一華に笑って話した。
「安心してね」
「護ってくれるのね」
「それは無理でも連れて逃げるから」
「護ってくれないの」
「犬が本気で人間に向かってきたら勝てないよ」
達川はこの現実を話した。
「そうしてきたらね」
「だからなの」
「若し来たら」
狂犬病に感染した犬がというのだ。
「その時はね」
「逃げるのね」
「そうするから」
それでというのだ。
「一緒にね」
「逃げてくれるの」
「手を掴んで逃げるから」
その時はというのだ。
「手離さないでね」
「そうするわね」
「うん、本当に犬が本気で向かってきたらね」
「人間だと敵わないのね」
「猫にもそうだよ」
犬どころかというのだ。
「まして狂犬病になっていたら威嚇してもね」
「逃げないのね」
「多分そうだからね」
狂犬病という病名からだ、達川はそう考えていた。それで一華に対してその場合をについて真剣に話すのだった。
「だからね」
「それはしないで」
「それでね」
そのうえでというのだ。
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