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出したものはちゃんと

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第一章

                出したものはちゃんと
 ふわりの散歩から帰ってだった、国咲家の息子でありラーメン屋の店員をしている洋介は母の百合子に話した。
「今日もな」
「ふわりちゃんとおトイレしたわね」
「どっちもな」
「ワンワン」
 家に上げる前にふわりの足を拭きながら話した、ふわりは大人しく拭かれている。
「そうしてたよ」
「どっちも健康的な感じね」
「そうだったよ」
 このことも答えた。
「いつも通りな」
「よく見ておいてね」
 母はふわりを家に上げた息子に話した。
「出すものもね」
「それで健康状態わかるからな」
「そう、だからね」
 それ故にというのだ。
「本当によ」
「そうしたものはな」
「お家の中でする時もね」
 この時もというのだ。
「ちゃんとね」
「見ないと駄目だよな」
「出したものにはね」
 これにはというのだ。
「健康状態が出るから」
「検尿や検便と同じか」
「詳しく調べたら余計にいいけれど」 
 その検尿や検便の様にだ。
「ざっと見るだけでもだよ」
「わかるよな」
「ある程度でもね、だからね」
「いつもだよな」
「見ておいてね」
「そうするな」
 洋介もそれはと約束した。
 だがリビングに上がった時にだ、洋介は母に尋ねた。
「ふわりの前の飼い主のな」
「あの人達ね」
「上の娘生まれたらすぐにふわりをケージに入れてな」
「一日中出さなかったわね」
「トイレはその中でか」
「そうだったわね」
「まともに見たり処理してたのかよ」
 首を傾げさせながらこのことを言った。 
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