ハッピークローバー
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第三十六話 二度目の合コンその五
「それ位はね」
「そうかしら」
「そうよ、あんたも成海っちもね」
二人共というのだ。
「もっと積極的によ」
「そんなのでどうするんだ」
越智も葡萄サワーを飲みつつ言った。
「本当にな」
「どうするんだって何だよ」
「言ったままだ、まさかこれからもずっとか」
「手をつなぐだけって言いたいんだな」
「そうだ、それで終わりか」
越智は成海に飲みながら問うた。
「ずっと」
「いや、これからはな」
「それだったらなもっとだ」
「先に進めっていうんだな」
「キスとかな」
「おい、キスなんてな」
成海は達川に言い返した。
「まだまだ先だよ」
「攻めたらどうだ」
「攻めるって俺がかよ」
「男も女もな」
葡萄サワーを口に言う。
「攻める時はな」
「積極的にかよ」
「そうしていってだ」
そのうえでというのだ。
「進め」
「ううん、攻めるのかよ」
「かな恵ね」
一華が言った、言いつつ飲んでいるので顔がかなり赤くなっている。今飲んでいるのはカルーアオレンジだ。
「あんたもね」
「私もなの」
「そうよ、あんたもね」
「積極的になの」
「肉食になったら?」
こう言うのだった。
「もっとね」
「肉食って」
「自分がくいぐいいって」
押していってというのだ。
「進めていく」
「そうしていけっていうの」
「もっとね、あんた達がこの中で一番付き合い長いのに」
そうしたカップルだがというのだ。
「そんなね」
「手をつなぐだけだと」
「何やってるのよ」
「そう言うけれど」
「だからあんたからもよ」
酒の勢いもあってかな恵に強く言った。
「進めていくのよ」
「そうなのね」
「そうよ、それとね」
「それと?」
「あんたの水着姿見せてあげなさい」
「夏に?」
「今でもいいわよ」
こうも言うのだった。
「お部屋に呼んでね」
「それって誘ってるじゃない」
「誘えばいいのよ、そのままずっとなんてね」
「駄目っていうのね」
「そうよ、だからよ」
「成海っちお部屋に呼んで」
「水着姿でも見せなさい」
かな恵に勢いよく言った。
「いいわね」
「ううん、皆強気でって言うけれど」
達川は一華を観つつ言った。
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