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ミミズクが向ける愛情

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第一章

                ミミズクが向ける愛情
 アリゾナ州フェニックスでのことだ。
 シャイ=カーランド茶色の長い髪の毛にグレーの目とはっきりした顔立ちを持つ長身でスタイルのいい彼女は。
 祖母のランナ白髪で眼鏡の優しい顔の九十八歳の彼女の家自宅の近所にあるそちらに来てそうしてだった。
 窓のところにいるミミズクを見て言った。
「今日もいるわね」
「ククッ」
 ミミズクは家の縁側のところに止まっている、そこで首を回して鳴いた。そのミミズクを見栄言うのだった。
「お祖母ちゃんに会いに来たのね」
「そうなのよ、もうね」 
 安楽椅子に座る祖母は笑顔で応えた。
「この時間になったらね」
「毎日よね」
「来てくれてね」
「お祖母ちゃんを楽しませてくれるわね」
「ええ、お祖父さんが亡くなって」
 彼女の夫がというのだ。
「もう何年か経ってね」
「寂しかったわね」
「後はお祖父さんのところに行くだけと思っていたら」 
 それがというのだ。
「こうしてね」
「ミミズクが来てくれて」
「それでね」
「楽しませてくれるわね」
「皆も来てくれるけれど」 
 子供や孫それに曾孫達がというのだ。
「この子も来てくれて」
「前にいてくれて」
「可愛い仕草でね」
「楽しませてくれるから」
「嬉しいわ、お祖父さんがミミズク好きだったし」
 それでというのだ。
「この子はお祖父さんにお願いされて」
「天国の」
「それで私のところに来てくれるのかもね」
「そう思うと嬉しいわね」
「本当にね」
 二人で笑顔で話した、そのミミズクを見つつ。
 その話を聞いてだ、ミシシッピ州で獣医をしているダグラス=カーター黒髪に翠の目で四角い顔の逞しい身体月の大柄な彼がだ、茶色の髪の毛に青い目の長身で立派な体格のリチャード=パチョレック白鳥と一緒にいる彼に自分の傍にいる雄のミミズクを見て話した。
「俺達と一緒かもな」
「そうかもな」
 公務員のパチョレックはカーターに笑って応えた。
「鳥に愛されているということじゃな」
「ああ、俺はな」
「あれだよな」
「働いている病院でな」
「そこでだよな」
「あの時は大変だったよ」
 初老のがっしりとした大きな身体に優しい顔立ちとグレーの目に白髪頭の彼が言ってきた、ミッシー=デュビュイソンといいカーターの勤務している病院の創設者である。尚所長はカーターであり二人でやっている。 
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