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ハッピークローバー

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第三十二話 泳いだ後でその八

「流石にね」
「中学生だとね」
「中学生で経験ある人もいるらしいけれどね」
「そんな人稀だしね」
「だから中学生で持ってるなんて」
「しかも実加そういう気配ないしね」
 理虹は妹のことを考えて述べた。
「だからね」
「そうでしょ」
「流石にね」
 それはというのだ。
「ないわ」
「だからね」
「尚更気をつけることね」
「見付からない様にね」 
 コンドームを買ってもというのだ。
「買って保管して」
「使い方も勉強することね」
「そうしないと駄目よ」
「わかったわ、しかしね」
 理虹は一華の話を聞いてあらためて言った。
「コンドームはどうしても必要なものね」
「現実としてね」
「経験なくても」
「何時そうしたことがあるからわからないから」
「そしてその時には」
「ないとね」
 それこそというのだ。
「大変だからよ」
「買っておいて」
「そしてね」
 そのうえでというのだ。
「使うことよ」
「そうね、そしてあったら」
「妊娠しないで済むしね」
「性病にもならないのね」
「それだけでね」
 一華は理虹に眉を曇らせて話した。
「だから必要なのよ」
「妊娠と性病ね」
「エイズも防げるのよ」
「それ大きいわよね」
「そうでしょ」
「本当に現実としてね」
「それで私も買ったし」
 一華は自分のことを話した。
「使い方も勉強しだしているし」
「どうしても必要なものね」
「本当にね」
「うん、私も成海っちと何時そうなるかわからないし」
 かな恵は口をややへの字にさせて考える目になって述べた。
「幾ら成海っちが奥手でも」
「いざという時あったらでしょ」
「それで使い方知ってたらね」
「困らないから」
「そうよね、高校生で妊娠なんてね」 
 かな恵は一華に応えて述べた。
「現実問題としてね」
「それで人生滅茶苦茶になるでしょ」
「退学とか未婚の母とか」
「あと中絶ね」
「暗いお話ばかりね」
「だからね」
 一華はお握りを食べつつかな恵に話した、俵型で海苔が巻かれた小さめのそれを箸で取って食べている。
「そうならない為にもね」
「コンドーム必要ね」
「かな恵が言った通りよ」
「そういうことね」
「そう、あとね」
「あと?」
「私思うけれど」
 一華はこうも言った。 
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