八条学園騒動記
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第六百六十七話 攻撃を受けてその八
「飲みものが零れますね」
「だからじゃ」
「今はですね」
「この様にじゃ」
「飲まないで、ですね」
「攻撃を受けるのじゃ」
「そうですか、しかし」
野上君は部屋のモニターから攻撃を見て話した。
「凄い数ですね」
「威力も凄いがのう」
「ティアマト級巨大戦艦で一個艦隊の戦力ですね」
「そしてあの艦は二個軍はある」
「敵にとっては脅威でしょうね」
「一隻だけでな、まさに動く要塞じゃ」
ゾロアスター級超巨大戦艦はというのだ。
「相当な強さじゃ」
「ですね、連合軍は強いですね」
「これでわかるな」
「実際に戦ってみますと」
「エウロパ軍も弱兵と言うがな」
連合軍をというのだ。
「しかし決してじゃ」
「侮っていませんか」
「それはしておらん」
「強いことはわかっているんですね」
「負けたからこそな」
エウロパ戦役でというのだ。
「それだけにな」
「負けて弱いとは言えないですね」
「むしろわかる」
その強さがというのだ。
「負けたからこそな」
「そういうことですか」
「そしてわしはじゃ」
博士はさらに話した。
「決してじゃ」
「連合軍は弱いとは言いませんね」
「戦闘訓練をあまりしておらんだけでな」
それでというのだ。
「その強さはな」
「この通りですね」
「確かじゃ、だからこそじゃ」
「いつも戦いを挑まれるんですね」
「弱い相手と戦ってもじゃ」
例えそうしてもというのだ。
「面白くない」
「弱い者いじめもしないですね」
「そんなことは下衆のすることじゃ」
博士は言い切った。
「イキリでもじゃ」
「質の悪い奴のすることですね」
「そうじゃ」
まさにというのだ。
「だからわしはそんな奴を見るとな」
「殺してますね」
「わしは大きな悪を為す」
博士は言い切った。
「それは変わらぬ」
「宇宙樹の管理者としてですか」
「人が言うに善神と悪神があるが」
「博士は悪神ですね」
「そうなるからのう。前に入った宇宙でも同じであった」
その時もというのだ。
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