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レーヴァティン

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第二百五十六話 宴を楽しみつつその九

「これはどういう意味か考えるだけでもな」
「時間の無駄だ」
「そうだよな」
「そしてあれこれ考えてもだ」
 英雄もワインを飲んだ、ピザとそれの組み合わせも楽しんでいる。
「出る答えはな」
「凄くないな」
「何でもないことを難しく書いているだけだからな」
「そうだよな」
「それならだ」
 その様な文章を読むよりはというのだ。
「漫画を読む方がだ」
「わかりやすくてな」
「ためになることがそこにある」
「そうだよな」
「思想家という肩書が凄いか」
 そもそもというのだ。
「違う」
「そうだよな」
「戦後最大の思想家と呼ばれ」
 そこまで持て囃されてというのだ。
「偉大と言われてもな」
「訳のわからない文章書くだけでな」
「果てが欲塗れのカルト教団の教祖への賛美ならだ」
「読む価値はないな」
「そんな奴の本を読むならだ、また言うが」
「漫画読んだ方がずっといいな」
「漫画を侮るな」 
 英雄は今度は生ハムを食べた、そうしてから言った。
「面白い漫画は極めて面白くな」
「学べるものも多いな」
「愚かな思想家の本は森林資源の無駄でありだ」
 紙を作るに資源が必要である。
「読むにも時間がかかる」
「そっちも無駄だよな」
「一切無駄でだ」
 それでというのだ。
「何の価値もない」
「思想家だから凄いな」
「そうだ、しかしだ」
「漫画は違うな」
「そしてそんな思想家の本を読むなら酒を飲む方がな」
「いいよな」
「酒を飲んでも学べる」
 そうした思想家の本もっと言えば発言から学べるものなぞそれこそ何一つとしてないがというのだ。
「人生や世の中のことがな」
「こうして語ったり周りを見てな」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「学べる」
「そうなんだよな」
「酒が飲めないなら他のものを飲んでだ」
「お茶なりジュースなりな」
「食えばいい」
 英雄は言い切った。 
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