ハッピークローバー
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第三十話 部活をしてその十四
「交際してもよ」
「駄目なのね」
「そうよ、ましてや結婚なんてね」
それこそというのだ。
「したら駄目よ」
「不幸になるのは自分ね」
「そうよ」
だからだというのだ。
「働かないのなら主夫があるけれど」
「その人それもしなかったのね」
「そうよ、誰かの為に何かすることなんて」
「一切なかったの」
「ただ自分のことだけを考えてね」
「自分のことしかしなかったのね」
「それで勝手に天狗にもなっていたのよ」
そうだったというのだ。
「こんな人と一緒になってもね」
「不幸になるだけね」
「だからね」
「付き合っても駄目ね」
「一目惚れしてもね」
例えそうなってもというのだ。
「それはお顔だけよ、そのお顔もね」
「生き方がそうだとっていうのね」
「今話している通りにね」
「生き方が出て悪くなるのね」
「この人も顔立ちは悪くなかったのに」
「生き方が悪くて」
「もう卑しいね」
そうしたというのだ。
「顔立ちになったわ、それでいてふんぞり返っている」
「偉そうな感じだったの」
「そうなったのよ、プライドだけ高い」
卑しいがというのだ。
「そうしたお顔になったのよ」
「性格がそのまま出て」
「それでね」
そのうえでというのだ。
「今は誰からも見放されてるから」
「行方不明ね」
「あんたが結婚して一生懸命尽してもよ」
「爪切りまで持って行ったなのね」
「一切何もしてもらえずにね」
そうしてというのだ。
「何も感謝されないわよ」
「一目惚れしても無駄ね」
「後悔するだけよ」
付き合ったことをというのだ。
「本当に何もない、何もしない人でね」
「威張って文句言うだけね」
「お料理作っても何かしても」
「感謝しないで」
「文句言うだけだから」
「付き合わないことね」
「ええ、だからね」
それでというのだ。
「人はよく見ることよ、さもないと不幸になるのはあんたよ」
「私自身なの」
「そうよ、変な人に不幸にされるのよ」
「変な人と一緒になって」
「そうならない為にもね」
「そんな人は見極めることね」
「そうよ、まあこんな人は下の下の下以下で」
そう言っていい輩でというのだ。
「流石にそうはいないけれどね」
「何でそんな人になるのか不思議な位ね」
「この人は母親が酷くて」
一華にすぐに答えた。
「散々甘やかしたからよ」
「そんな風になったの」
「そう、だからお母さんもお父さんも厳しいところはね」
「厳しいわね、躾とか」
「こんな人になりたくないでしょ」
「お付き合いもしたくなくてね」
一華もそれはと答えた。
「絶対に」
「そうでしょ、お母さんもお父さんもあんたにそうなって欲しくないから」
「厳しく言う時はなのね」
「言ってるのよ、躾や教育もね」
こうしたこともというのだ。
「幸せになる為にはね」
「必要なのね」
「ちゃんとした人は幸せになれるから」
「だからなのね」
「これからも言っていくわね」
「そうなのね」
一華は母の言葉に頷いた、そして食べ終わるとそこに父が帰って来たのでおかえりなさいと言った、挨拶は両親に言われている通りに今もした。
第三十話 完
2022・3・15
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