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八条学園騒動記

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第六百六十五話 とんだ迷惑その九

「エネルギーを使うし動きもな」
「それぞれの頭が考えて指示を出すので」
「そのことも難しくな」
 それでというのだ。
「頭が二つあるとな」
「生きものなら何かと難しいですね」
「しかし機械だとな」
「まだですね」
「少なくとも私が造るならじゃ」
 それならだというのだ。
「大丈夫じゃ」
「そうなんですね」
「左様、だからな」
 それでというのだ。
「これよりじゃ」
「僕達はここにいてですね」
「マシンと超巨大戦艦の戦いの見物じゃ」
 それに興じるというのだ。
「よいのう」
「観てるだけですね」
「そうじゃ」
 まさにというのだ。
「それでよい」
「そうですか」
「茶なりコーヒーなり飲んでな」
 その様にしてというのだ。
「スイーツも楽しむ」
「そうして過ごしますか」
「うむ、そしてな」
 そのうえでというのだ。
「戦いを観るのじゃ」
「博士は操縦しないんだね」
 タロが言ってきた。
「これいつもだけれど」
「わしが開発したマシンはのう」
「いつもAIを搭載していてね」
 そうしていてというのだ。
「自分で動く様にしているね」
「左様、わしが操縦してもいいが」
 博士はタロに応えて述べた。
「それだとラジコンの様でな」
「ラジコンはラジコンでだね」
「動かすがのう」
 それでもと言うのだった。
「こうした時は大抵な」
「マシンですか」
「それを開発してな」
「戦ってもらうんですね」
「そうしておる」
 まさにというのだ。
「わしはな」
「そういうことだね」
「ラジコンならわしの頭に装置を付けてな」
 そうしてというのだ。
「動かす」
「そうするんだ」
「うむ、そうして思った通りにじゃ」
「動かすんだね」
「そうする、古典的に手足を使っての操縦はな」
 この時代でもそうした操縦が主流である。
「わしはせん」
「思考をそのままなんだな」
 ライゾウも言ってきた、見れば二匹共くつろぎ出していてルームの中にあるクッションの上で丸くなりだしている。 
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