八条学園騒動記
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第六百六十五話 とんだ迷惑その八
「よいな」
「わかりました」
「やれやれだな」
「そうだね」
ライゾウとタロも話した。
「毎回毎回騒動起こして」
「迷惑だよな」
「周りがね」
「今回は連合軍がな」
「迷惑という言葉を気にして何が出来るか」
博士は自分の行いについて言うライゾウとタロにこう言った。
「違うか」
「マッドサイエンティストは他人の迷惑なぞ考えない」
「そんな言葉は辞書にないんだったね」
「迷惑や理屈や常識という言葉は知らん」
そうした言葉とその言葉が指摘する事実は知っていてもだ、博士はあくまで自分の考えから言うのだった。
「全くな」
「マッドサイエンティストだからな」
「それでだね」
「そうじゃ、常識なぞ無視してじゃ」
そうしてというのだ。
「ことを為す、楽しんでな」
「それで今回もだよな」
「博士はマシン開発したしね」
「連合軍と戦うよな」
「あえて宣戦布告してまでして」
「左様、では今から行くとしよう」
二匹にあらためて言ってだった。
博士は野上君それにその二匹と共にだった。
瞬間移動でマシンの心臓部にあるルームに入った、機械のそこに入ると博士はくつろいだ姿勢で彼等に話した。
「マシンはわしの超AIで動く」
「だから操作の必要なないですね」
「一切な、九つの頭それぞれにAIが搭載されておりな」
そうなっていてとだ、野上君に話した。
「それぞれの首の付け根の結合部分にもじゃ」
「そこにもですか」
「AIが搭載されておってな」
そうなっていてというのだ。
「全体を動かしておる」
「頭も含めてですか」
「そうじゃ」
マシンのこのことを話した。
「このマシンはな」
「そうした造りですか」
「生物で頭が二つあると何かと難しいのう」
「ええ、だから頭が二つある蛇とか長生きしないですね」
野上君はこの時代でも稀に誕生する生物の話で応えた。
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