八条学園騒動記
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第六百六十五話 とんだ迷惑その六
「だからだ」
「連合軍はですね」
「強い」
実際にというのだ。
「それに数もあるしな」
「尚更ですね」
「このゾロアスター級もな」
超巨大戦艦と言われるこの艦もというのだ。
「かなりだ」
「強いですね」
「数と装備があり」
「そういったものを使いこなしていれば」
「それでだ」
まさにというのだ。
「これ以上はないまでにな」
「強いですね」
「そうだ」
こう言うのだった。
「だからだ」
「ここで、ですね」
「連合軍の強さを見せますね」
「博士と渡り合って」
「弱兵の汚名返上ですね」
「戦争に勝つ軍隊が強い軍隊だ」
艦長は艦橋にいる面々に対して言い切った。
「そうだな」
「はい、そうです」
「強い軍隊とは何か」
「そう言われるとです」
「それはまさにそうです」
「強い軍隊とは戦争に勝つ軍隊です」
「幾ら訓練度が高くてな」
実戦のそれがというのだ。
「そうしてだ」
「個々の将兵が精強でも」
「それでもですね」
「負ければ同じですね」
「弱いですね」
「その評価を下されますね」
「スパルタ軍もプロイセン軍も強かったが」
どちらも軍事国家として歴史に残っている。
「負けたな」
「はい、最後は」
「どちらも負けました」
「敗者として歴史に名を残しました」
「そうなりました」
「幾ら訓練が徹底されていて」
そうしてというのだ。
「個々の兵が強くともな」
「負ければ同じ」
「左様ですね」
「まさにそれで、ですね」
「弱かったとなりますね」
「軍隊は勝敗で評価が決まる」
艦長はシビアな声で述べた。
「勝てば強くだ」
「負ければ弱い」
「そうなりますね、評価は」
「まさに」
「極論だがな」
それでもというのだ。
「そうなる、我々がいる日本でもだ」
「同じですね」
「そのことは」
「強い軍隊は勝った軍隊である」
「その評価は」
「織田家の兵は弱かった」
今度はこの軍の話をした。
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