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ハッピークローバー

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第二十九話 夏休みにはその三

「成海っち達も」
「合コン時の面子がね」
「あの五人でなの」
「そう、受けてね」
 そうしてというのだ。
「採用されたらしいの」
「そうなの」
「ただね」
「ただ?」
「海の家になるかどうかは」
 働く場所がというのだ。
「私達もだけれど」
「わからないのね」
「そうみたいよ」
「そうなのね」
「アイスを売ったり他のを売ったり」
「ビーチのお仕事をなの」
「ヘルパーとか監視員とかね」
 ビーチのというのだ。
「あるらしいわ」
「だからそうしたところにもなの」
「なるかも知れないらしわ」
「そうなのね」
「救助の人は」 
 それはとだ、かな恵は一華に応えて話した。
「絶対に必要でしょ」
「泳ぐ場所にはね」
「溺れる人も出るからね」
「出て欲しくないけれどね」
「海が荒れたりね」
 そうしたりというのだ。
「鮫が出たりもね」
「ああ、鮫ね」
「海月だって出るしね」
「普通のミズクラゲならいいけれど」
 理虹は考える顔になって述べた。
「デンキクラゲだとね」
「洒落にならないわね」
「ええ、カツオノエボシなんて出たら」
 クラゲの中でも特に危険な種類である、刺された場合は即座に病院に行かねばならない程のクラゲだ。
「とんでもないからね」
「そうよね」
「他にもエイとかオコゼとかね」
「海は危ない生きものが多いわね」
「ゴンズイもいるし」
 その髭に毒がある。
「だからね」
「海は救助や監視の人が必要ね」
「絶対にね」
「プールもだけれど」
「海は余計によね」
「そう、海は危ないのよ」
 富美子もこのことを真顔で言った。
「まず入る前に準備体操に入って」
「それでよね」
「溺れない様に事前に身体をほぐして温めてね」
「そうして入って」 
 そうしてというのだ。
「波や生きものにもよ」
「注意ね」
「そうよね」
「この辺りにはいないけれどウツボもね」
 この魚もというのだ。
「怖いのよ」
「噛まれたら大怪我よね」
「イモガイも毒があるし」
 刺されれば命に関わる。
「ガンガゼとかもいるから」
「危ないわね」
「そうよ、だからね」
 それ故にというのだ。
「危ないということはね」
「わかっておくことね」
「だから救助や監視の人達もね」
「必要で」
「そちらに回される人もいるのね」
「そうよね、資格が必要だけれど」
 それでもとだ、一華は話した。 
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