まぶらほ 最強にして最高のメイドの主人
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第二十八話 復讐鬼
魔闘士・・あまり人数はいないが魔術に優れたもの素質がある者が格闘術・剣術・棒術といった武道を身につけた者がそう呼ばれるらしい。武器に人ならざる者を倒す力。魔の力が宿った武器で人ならざる者を全て滅ぼすそれが、彼らの生業だ。
しかも、魔闘士達は人ならざる者は必ず人に害をもたらすそう思い込んでいる。
そして、彼らにはある問題があったそれは自分達に意見するもの反対意見を唱える者は殺す。それだけではなく自分達に敵う者などこの世にはいないと思っているため近頃は傭兵まがいの仕事や時には暗殺までやっているというより主にこっちの汚い仕事の方に力を入れているらしい。
そんな危険な男といろはとアイリは対峙していた。
禅「いろはと言ったな・・・お前を消す前に聞きたいことがある」
いろは「?なんでしょうか」
禅「五年前のあの小僧・・・この傷をつけたあいつは何処にいる!!」
来ている着物の左の懐を下げ。
五年前和樹に付けられた大きな胸の刀傷を見せ言い放つ。
禅は和樹の事を恨んでいた。
五年前の禅は魔闘士達の中でもそれ相応の実力があり自分の強さに絶対の自信を持っていたが、和樹にたったの一撃でしかも手加減された一撃で負けたことが堪らなく悔しく和樹が憎たらしかったそれ以来禅は和樹に復讐するため、そしてあの時殺し損ねたいろはを殺すために自身の腕を磨き和樹の事を調べこの島へやってきた。
雪辱を晴らすために・・・・・
いろは「旦那様の事なら何もあなたに教えることはありません!!」
アイリ「ご主人様の命を狙うのならあなたをここで排除します!」
和樹の命を狙う事が禅の目的と知ったアイリ・いろは
禅「旦那様?ご主人様?・・・なるほど・・そういうことか・・・・ならお前達を
動けないようにして小僧を誘き寄せるエサにしてやる!」
着物の左の懐を上げ元の状態に戻すと右の懐の中に手を入れる。
禅「お前ら如き私が相手をするまでもない・・・お前等の相手はこれだ」
右の懐の中に入れていた手には数枚の紙札が握られておりそれを上に投げる。
投げた紙札が禅の周囲に落ちると札から黒いフードが全身を覆い少しだけ見える体の色は赤く顔には目の部分に穴があいていてそれ以外にはなにもない仮面をしている人・・・・ではなく雰囲気や姿形は人なのだが明かに人ではない者が現われた。
しかも、一体ではなく紙札の数だけいた。その数三十体近くは入るかも知れない。
アイリ「これは・・まさか・・火壟魔では・・・」
火壟魔・・複数の悪霊の魂を使って作られた式神で普段は特殊な紙札に封印されている。
禅「ほう・・・これを知っていると驚いたぞ化け物。」
アイリ「聞いたことがあるくらいで見たのは今日が初めてですわ。」
悪霊を召還する力があるアイリが火壟魔の事を知っているのは当然のことだった。
禅「さてとおしゃべりはここまでだ。行け!
火壟魔達!あいつらを殺さない程度に痛目つけろ!!!」
火壟魔達「「「「「「「「「ぐぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」」」」」」」
化け物の咆哮が結界何に響き渡り、一斉にアイリ・いろはに襲い掛かる。
いろは「いざ・・・参ります!!」
素早い動きで火壟魔達に突撃し一瞬で複数の火壟魔を斬りつける。
火壟魔「グギャァーーーーー!!!」
後ろに回った一体の火壟魔が両手を振り上げその拳をいろは目掛けて振り下ろす。
火壟魔「??????」
手ごたえを感じなかったので両手を上げるとそこにはいろはの姿はなく拳の力でできた跡だけがあった。
周囲を見渡し上を見るとジャンプして避けたいろはがいた。
いろは「そのような攻撃私には通用しません!」
いろはの手には白い羽が握られていて、それを下にいる火壟魔達に投げ付ける。
無数の白い羽が火壟魔達に襲い掛かる。
火壟魔「アギャァーーーーー!!!」
アイリ「私のことをお忘れではありませんか?」
声がするので周り見渡す。
しかし、見渡す限りアイリの姿がどこにもない。
すると・・・・・
火壟魔「ギャガァァァーーー!!!!」
火壟魔「アギャァァァァーーー!!!」
正体不明の敵に次々と斬られていく。
アイリの特殊能力は悪霊を召還するだけではなく。
自身の姿を完璧に消し敵を斬ることが出来る。
この力で火壟魔達にを次々と斬っていく
アイリ「あなたで最後ですわ!」
火壟魔「アギャァァァァーーー!!!!」
最後の一体を倒し禅の方を向く。
アイリ「今度はあなたの番です!覚悟してください!」
持っている鎌を禅に投げ付けるが何か見えない壁に阻まれアイリに手に戻ってくる。
禅「お前ら如き私が相手をするまでもない。」
見下した口調で言い放つと倒した火壟魔の体が赤く燃え・・そして。
いろは「倒したはずの火壟魔が再生・・・・・アイリさん!!」
アイリ「全くしつこい方たちですわね」
うんざりした口調で言っていると火壟魔達がまた一斉に襲い掛かる。
アイリ「この程度で倒されるほど私はあまくありませんわ!」
火壟魔のパンチをかい潜りカウンターの要領で敵を切り裂き絶命されるが付けた傷が一瞬で塞がっていく。
禅「言い忘れだがそいつらは無限に再生してお前達を葬るぞ。」
いろは「でしたら、術を発動させているあなたを倒すだけです!」
火壟魔達を素早いスピードで抜いていき前に近づく。
いろは「風車!」
いろはの技が禅目掛けて向かっていくがまたしても見えない壁に阻まれアイリの所まで弾き飛ばされる。
いろは「くっ!これは・・・・」
禅「もう一つ言い忘れたが私の周りには防護結界が張ってある・・・
そう簡単に破壊することはできんぞ。」
禅の前に火壟魔が立つと他の火壟魔もアイリといろはを囲む。
禅「さぁ!行け!!」
囲んでいた火壟魔達が一斉に襲い掛かる。
いろはとアイリは迎撃するが、きりがない。
倒してもすぐに再生してすぐに攻撃を再開する。
アイリといろはこんないつ終わるともしれない戦いを続けるしかなかった。
そして、三十分後。
もう何回倒したかも覚えていないほど火壟魔を倒しが火壟魔達は健在。
しかも、三十分間休まず全力で戦ったためもう体力が全然残っていない。
いろは「はぁ・・はぁ・・はぁ・・ア・・アイリさん大丈夫ですか・・・」
アイリ「この程度なんて事ありませんわ・・・まだまだ戦えます。」
強がる二人だが実際のところかなりまずいそれは二人が一番よく分かっていた。
禅「悪いがこれで最後だ!!」
前後左右から一斉に火壟魔達が襲い掛かる。
この時火壟魔達・・いや禅も・・いやアイリといろはも気付かなかっただろう。
何者かが高速の速さで火壟魔達を切裂いたことを。
和樹「アイリといろはに何してんだお前等・・・・・・」
アイリといろはに背を向け冷ややかな声に怒りを込め火壟魔達に言い放つといつ間にか抜いた王牙刀を背中の鞘に納めると火壟魔達の体に線が入りが切り刻まれたようにバラバラになる。
アイリ・いろは「「ご主人様!(旦那様)!!」」
禅「ようやく現れたか!」
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