レーヴァティン
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第二百五十二話 統一を経てその十六
「そうなるからな」
「だからぜよ」
「学校の教師は碌でもない奴が残りな」
「幅を利かせてきたぜよ」
「そうだ、そしてそんな教師を見たなら」
その時はというのだ。
「近寄らないことだ」
「それが一番ぜよ」
「そうだ、そうした奴が淘汰されない社会は問題だが」
「幅を利かせるなんて論外ぜよ」
「腐るだけだ」
腐敗を極めていくというのだ。
「まさにな」
「そうぜよ」
当季もその通りだと返した。
「そんな社会あれば絶対に何とかせんといかんが」
「それが容易でない場合もある」
「世の中はのう」
「だが反面教師には出来る」
これは可能だというのだ。
「教師というだけにな」
「お手本になってくれるのう」
「悪い意味にしてもな」
「そうじゃのう」
「誰がなるか」
それこそと言うのだった。
「あんな連中にな」
「自分が切り捨てられたらどうぜよ」
「そう思うことだ」
「まさにそうぜよ」
「そしてそんな奴が教師になるとな」
英雄はさらに言った。
「生徒が迷惑じゃ」
「切り捨てられる生徒がのう」
「もっともこんな奴に見捨てられてもな」
「どうもないぜよ」
「こんな奴に何を教えられる」
反面教師の要素以外にというのだ。
「一体」
「ないぜよ」
当季も言い切った。
「そんなものはぜよ」
「その通りだな」
「屑に人は教えられんぜよ」
まともなことはというのだ。
「マイナスの奴はマイナスのことしか教えられんぜよ」
「まさにな」
「百点の人間は百点のことを教えられるぜよ」
「八十点なら八十点までだ」
「しかしマイナスの奴はぜよ」
「マイマスまでだ」
「零にもいかんぜよ」
よく零点と言われるがだ、零点は決して悪くはないと言えるだろうか。少なくともマイナスではないのだから。
「それどころかぜよ」
「マイナスでな」
「教わるだけ無駄どころかのう」
「害になるだけだ」
「そうじゃのう」
「零の奴はまだいい」
英雄もこう言った。
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