ハッピークローバー
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第二十六話 お菓子を貰ってその二
「だから遅くなるわよ」
「パジャマパーティーしてよ」
一華はかな恵に答えた。
「それでなのよ」
「お泊りで?」
「私のお家でね。お風呂も入ってね」
そうもしてというのだ。
「どう?」
「それって大盤振る舞いね」
留奈はそう聞いてこう返した。
「泊まってお風呂もって」
「お菓子もただでね」
理虹もこう言った。
「それじゃあね」
「後で何かお願いされたらね」
富美子は口元をにんまりとさせた笑顔で述べた。
「これはね」
「断われないわね」
「そうよね」
「そこまでされたらね」
「今のところその予定ないから」
一華は笑って応えた。
「安心してね」
「今のところなのね」
「先のことはわからないから」
こう富美子に返した。
「だからね」
「今のところはなのね」
「とりあえず今は見返りなしでね」
そのうえでとだ、一華はあらためて話した。
「食べましょう、賞味期限近いのは事実だから」
「捨てる前に食べろっていうのね」
「そう、だからね」
一華は留奈にも話した。
「むしろ私としてはよ」
「来て欲しいのね」
「それで食べて欲しいの」
「切実な問題なのね」
「お母さんいきなり山みたいに持って来たから」
その賞味期限間近のお菓子達をというのだ。
「だからね」
「これが寮だと一瞬でなくなりそうね」
理虹は笑って述べた。
「そんなお菓子もね」
「あそこはそうみたいね」
「日本のお菓子世界的に人気だしね」
「美味しいってね」
「しかもヘルシーってね」
「何でもカロリー低くてね」
「お菓子にしてはね」
甘い、即ち糖分が入っていることは事実でもだ。
「オーストリア人のハンナちゃん言ってたでしょ」
「ああ、二組のね」
「ハンナ=ビッテンフェルトちゃんね」
「名字のせいで猪突家とかオレンジの猪とか言われてるわね」
「黒色槍騎兵とかね、そのハンナちゃんも言ってるでしょ」
「オーストリアのお菓子は物凄くカロリー多いって」
「オーストリアとドイツって同じ民族でね」
富美子も話に入って言ってきた。
「お菓子甘くて」
「お砂糖滅茶苦茶使ってるのよね」
「ドイツのお菓子ってね」
富美子は真顔で話した。
「私中学の時家族旅行でドイツ行ったわね」
「バイエルンだったわね」
「もうそこのお菓子なんてね」
「滅茶苦茶甘かったのよね」
「ケーキね、それで朝昼晩ジャガイモで」
この食べものが出てというのだ。
「ソーセージにベーコン、ビール」
「それでよね」
「滅茶苦茶太ってる人いてね」
それでというのだ。
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