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オズのホボ王子

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第十幕その八

「こうしてじゃ」
「跳んだり跳ねたり」
「そうされてるんですね」
「楽しみで仕方なくて」
「それで、ですね」
「今からそうされているんですね」
「お前さん達と会えてな」 
 そしてというのです。
「これからパーティーだと思ってな」
「それでだね、それでなんだけれど」
 モジャボロが王様に言ってきました。
「今ボタン=ブライトがお部屋に入ってきたよ」
「あっ、確かに」
 弟さんも彼を見ました。
「そうだね」
「さて、彼はどうしてここにいるのか」
 教授はこのことを考えました。
「そこが気になるね」
「おや、いたのか」
 王様も彼を見て言いました。
「何時の間に」
「ちょっといいかな」
 ここで、でした。王子がです。
 そのボタンに声をかけました、見れば彼はもう皆のところに来ています。
「君はどうしてここにいるのかな」
「わかんなーーい」
 ボタンの返事はいつも通りのものでした。
「起きたら隣のお部屋にいて何か賑やかだから」
「ここに来たんだね」
「そうなんだ」
「成程ね、そこは君ならではだね」
 王子はボタンの返事を聞いて頷きました。
「寝ている間に移動していることはね」
「そうね、本当に神出鬼没ね」  
 王女も彼のそのことを知っていて頷きます。
「この子は」
「ほっほっほっ、しかしいいことじゃ」
 王様は素直に喜んでいます。
「ボタンにも声をかけたがもう来てくれてな」
「嬉しいんですね」
「願ったり適ったりじゃ」
 王子にも答えます。
「まことにな」
「そうですね」
「では今からパーティーの準備をするが」
 さらに言う王様でした。
「もうかなり進んでいて後はお客さんが来るだけじゃ」
「招待した皆が」
「それだけじゃ」
「そうなんですね」
「だから待つ間はな」
 それまではというのです。
「皆で遊ぼうか」
「そうしますか」
「そして何をして遊ぶかじゃが」
 王様はこのことについても考えました。
「どうしようかのう」
「ダンスゲームはどう?」
 ボタンが何となく言ってきました。
「それはどう?」
「ダンスゲームか」
「うん、それを皆でしてね」
 そうしてというのです。
「遊ばない?」
「ふむ、あれも面白いしのう」
「しかも王様ダンス好きだよね」
「音楽もな」
 ボタンに笑顔で答えます。
「大好きじゃ」
「だったらね」
「それならか」
「今から踊って」
 そうしてというのです。
「楽しもう」
「皆でじゃな」
「そうしよう」
「それはいいことだ、あのゲームは身体も動かすしいい気分転換にもなって」
 教授はボタンのお話に興味深そうなお顔になって述べました。 
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