恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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第百二十一話 張勲、昼に寝るのことその六
「そこんとこ間違えたらやーーよ」
「宜しくね」
「だから元は何だったんだよ」
テリーは妖怪達に問うた。強張った顔で額に汗を流しつつ。
「あんた達が仙・・・・・・女だとしても元は何だったんだ?」
「人間よ」
「元々人間だったのよ」
そうだというのだ。
「仙人には確かに動物やものからなる人もいるけれどね」
「あたし達は人間出身の仙人なのよ」
「一応そうなのか」
テリーは二人が嘘を吐いていないことがわかった。
しかしそれでもだ。こうも言うのだった。
「元は人間だったのかよ」
「まああれだな」
ここで言ったのはリョウだった。
「仙人になれば姿も変わるんだな」
「そうなのか?それでこうなるのか?」
「俺も仙人については詳しくないけれどな」
リョウはテリーにこんなことも言いながら述べていく。
「けれどそれでも仙人ってとんでもない連中なんだな」
「そういえば華陀さんも」
ここで彼に声をかけたのは周泰だった。
「仙人なんでしょうか」
「いや、俺はまだ仙人じゃない」
華陀はそれは否定した。
「百二十歳だからあと何百年かは修業しないとな」
「それで仙人になられるんですね」
「何時かはな」
そうなるというのだ。
「ただそれは今すぐじゃないな」
「そうなんですか」
「ああ、俺も修業中の身だ」
仙人になる、その為のだというのだ。
「俺の医術は仙人になっても続ける、それもな」
「そうして世の人達を助けられるんですね」
「そういことだな」
「ああ、そうだ」
華陀は顔良と文醜の言葉にも応える。
「俺の使命は俺の医術で世の力になることだからな」
「そういうところがいいのね」
「ダーリンの痺れるところなのよ」
また身体をくねらせて言う妖怪達だった。
「医術は仁術ってね」
「そのことを実際に行えることがいいのよ」
「声もいいしのう」
「そうですよね」
袁術と呂蒙がここで言う。
「わらわは何故か華陀と同じ場所にいる気がするのじゃ」
「私もです」
「それを言うと私も詠さんと」
鳳統は何故か彼女を真名で呼んでいた。
「いつも一緒にいる気がします」
「確かに。私もそう思うわ」
本人もそのことを言う。
「事務とか所っていうのかしら。そっちで」
「私もそういえば」
劉備もその話でふと気付いたことがあった。それは。
「董卓ちゃんと一緒にいることが多い様な」
「あれですね。中身の関係を言うとです」
魏延がその劉備に囁いてきた。
「私も心当たりがありますし」
「焔耶もあれだったよね」
馬岱はすぐにその魏延に突っ込みを入れた。
「偶像支配と関係あったよね」
「舞は得意だ」
実はそういうこともできる魏延だった。
「それについては袁術殿達にもひけは取らないつもりだ」
「何か色々あり過ぎよね」
馬岱もそのことについて言う。
「私もあちこちで心当たりあるけれど」
「私もな。実は天和にな」
公孫賛もいるのだ。彼女の主張は。
「何か浅からぬ因縁を感じる」
「あんた誰や?」
その公孫賛に突っ込みを入れたのは張遼だった。
「見ん顔やがこっちの世界の人間かいな」
「そうだが。知らないのか」
「知らんから尋ねてるんや」
悪意も何もなくだ。張遼は真剣に問い返す。
「ほんま誰やねん」
「公孫賛だ。本当に知らないのだな」
「そうか。西園とか寺とかとちゃうんやな」
「そっちの方が有名になっているが違う」
困った顔で返す公孫賛だった。
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