八条学園騒動記
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第六百六十一話 朝に思うことその二
「カマンベールにしたい」
「わかりました」
野上君も頷いてだった。
すぐにバターとチーズを持って来た、そうして博士はトーストにバターを塗って食べてチーズも食べた。
そして野上君に食べつつ尋ねた。
「野上君はいいのか」
「朝ご飯ですか」
「うむ、それはな」
「僕はここに来る前に食べました」
「そうなのか」
「はい、自宅で」
博士に真面目な顔で答えた。
「そうしてきました」
「そうなのじゃな」
「お握り食べてきました」
「お握りか」
「それを一個食べまして」
そうしてというのだ。
「歯を磨いてきました」
「そうか、お握りか」
「そうです」
「一個でよいのか」
博士は茹でたソーセージを食べつつ尋ねた。
「それで」
「僕基本朝は小食なんです」
「食欲がないのか」
「そうなんですよ」
「そうなのか」
「朝から三杯とかはです」
ご飯をというのだ。
「ちょっと無理ですね」
「起き抜けは食欲がないか」
「そうなんです」
これがというのだ。
「ですから」
「お握り一個でよいか」
「充分です」
「それでお昼や夜にか」
「沢山食べます」
「そうなのじゃな」
「本当は朝食べるのがいいんですよね」
野上君は博士に尋ねた。
「沢山」
「そうじゃ、朝に活力を得るのがな」
「一番ですね」
「そうじゃ」
こう野上君に話した。
「だからわしはじゃ」
「そうしてですね」
「食しておるのじゃ」
トーストを食べつつ話した。
「しかとな」
「そうなんですね」
「むしろ朝に一番食べることじゃ」
量の話もした。
「そして一日の活力をじゃ」
「得るんですね」
「むしろ昼と夜はな」
この二つの時の食事はというと。
「少しでよい」
「朝に一番沢山で」
「そうじゃ、朝に一日の半分を食べ」
そうしてというのだ。
「お昼は全体の二割でな」
「夜は三割ですか」
「それ位でよいのじゃ」
「兎に角朝ですか」
「今食べるのじゃ」
「だから今もですね」
「食しておる」
サラダを食べつつ言った。
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