恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第百二十話 于吉、埋伏を作らんとするのことその五
「違うのか、それは」
「さて、それはどうかしら」
ミヅキは悠然と笑ったままあえて答えない。
「はっきりとしたいのならね」
「わかっておる。倒す」
タクマは闘いだ。そうすると言ってだ。すぐに身構えてだ。
全身に気を込め。両手を前後に前に出し。
「覇王至高拳!」
巨大な気の壁をだ。ミヅキに向けて放ったのだった。
そしてそれを合図にだ。ハイデルンと柴舟もだった。
ゲーニッツに向かう。三人で彼等の相手をする。
ハイデルンは鎌ィ足を放ってからだ。跳びだ。
ゲーニッツの首を狙う。しかしゲーニッツはそれをかわし。柴舟の炎の拳も受けてだった。
彼自身もだ。右手をスナップさせて。
「そこですか!?」
「くっ!来たか!」
「竜巻か!」
竜巻を出しそれで二人を攻める。二人はそれを何とか受ける。だがそこにだ。
鎌ィ足も出しだ。寄せ付けない。それはミヅキも同じだった。
妖獣を出しその攻撃も繰り出しだ。タクマを迎え撃つ。さしものタクマもだった。
「おのれ、この力は!」
「伊達に神と呼ばれている訳ではないわ」
ミヅキは攻撃を仕掛けながらタクマに言う。
「こうして。力があるからこそ」
「それでだというのか!」
「そうい。さあ受けなさい」
邪気をだ。タクマに放って言う。
「そして邪悪の力を知るのよ」
「させん!」
その邪気をだ。覇王至高拳で打ち消しだ。タクマは返す。
「この程度でわしを倒せるか!」
「成程、それで防いだのね」
「我が極限流空手は無敵!」
こう言ってだった。タクマはミヅキに一気に接近し拳を何度も繰り出す。
「神とて倒してみせよう!」
「わしもじゃ!」
柴舟もだ。炎を次々と繰り出しながらゲーニッツに告げる。
「草薙の炎はオロチを焼く炎よ!」
「だからこそというのですね」
「貴様になぞ負けん!」
これが柴舟の言葉だった。
「断じてな!」
「そういうことだ。私もだ」
ハイデルンは今は二人のフォローに回っていた。そのうえでだった。
二人を相手にしている。三対二だった。その中でだ。ハイデルンは兵達に対してもだ。こう命じたのだった。
「御前達は弓を放て」
「しかしそれではです」
「ハイデルン殿達にも」
「構わない」
それはいいと言うのである。
「私達に当たることはない」
「その位のものは何なくかわしてみせるわ」
柴舟も余裕の笑みで兵達に言う。
「だから安心してじゃ」
「撃つがいい」
タクマも言ってだ。そうしてだった。
兵達にだ。ゲーニッツとミヅキを射らせた。その援護射撃を受けながらだ。
三人は彼等とさらに戦う。兵達の援護が効果がありだ。
ゲーニッツもミヅキも劣勢を感じた。それでだった。
ミヅキがだ。こうゲーニッツに囁いた。三人の攻撃をかわしながら。
「少しまずいわ」
「そうですね。劣勢ですね」
「三人と兵達だけならともかく」
ここは敵陣の中だ。彼等から見てだ。
それならばだとだ。ミヅキは言うのだった。
「他の者も来るわ」
「特に三種の神器と宝珠の者達ですね」
「奴等が来たら厄介だわ」
ミヅキはその流麗な眉を顰めさせて言うのだった。
「だからもうね」
「そうですね。ここは退きますか」
ゲーニッツもこう言ったのだった。
「残念ですが」
「洗脳は中断ね」
「はい」
ミヅキにこう応えるがだ。しかしだった。
ページ上へ戻る