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オズのホボ王子

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第九幕その一

               第九幕  
 王子は黄色い煉瓦の道を進みながら一緒にいる皆にお話しました。
「今度はエブ王家の国にお邪魔するよ」
「ええと、エブ王家っていいますと」
 神宝はその名前を聞いて自分の記憶を辿りつつ言いました。
「ノーム王の魔法で囚われていた」
「あの王家だったわね」
 恵梨香も言います。
「そうだったわね」
「オズマ姫が皆と一緒にノーム王のところに行って救出したね」
 カルロスはこのことを言いました。
「そうだったね」
「あの時はビリーナが大活躍したわね」
 ナターシャは彼女の活躍を思い出しています。
「皆が魔法で色々なものに変えられた状態も打開して」
「あの時からだったね、ノーム王と色々あったのは」 
 ジョージはそれからのことを言いました。
「そのはじまりだったね」
「そう、そのエブ王家の人達もね」
 王子は五人にお話しました。
「僕のパーティーにね」
「招待するんですね」
「それで今から行くんですね」
「エブ王家の国に」
「それでお話をして」
「来てもらうんですね」
「そうだよ、それとね」
 王子はさらにお話しました。
「ラングイデイア姫も招待するよ」
「あの三十の首を持っている」
「あの人もですか」
「そういえばあの人エブ王家の親戚でしたね」
「あの人もですか」
「招待するんですか」
「ドロシー王女が最初に会った時はお世辞にもいい人じゃなかったけれどね」
 そのラングイデイア姫はというのです。
「今は違ってね」
「いい人だから」
「それで、ですか」
「あの人のところにも行って」
「それで招待するんですね」
「そうするんですね」
「うん、そうするよ」
 五人に笑顔でお話します。
「そうしようね」
「そういえばあの時にだったね」 
 モジャボロが言ってきました。
「チクタクもオズの国に入ったんだったね」
「そうだったね」
 王子はモジャボロにも答えました。
「僕もその時のことは聞いているけれど」
「砂の中にいてね」
「ドロシー王女が説明書読んでゼンマイを巻いてだよ」
「そこからだったね」
「彼がオズの国に入ったのは」
「ビリーナも来たし大きな出来事だったよ」 
 教授はしみじみとして言いました。
「今思えば」
「オズの国にとって」
「そうだったよ、ノーム王とも出会ったしね」
「その頃はロークワット氏といったね」
「それがラゲドー氏になってね」
「王様自体が変わって」 
 カリフ王にです。
「そしてだったね」
「ラゲドー氏は今はオズの国で快適に暮らしているよ」
「そのはじまりだったね」
「クルマーにも出会ったしね」
 弟さんはこのことをお話しました。
「そうだったね」
「ドロシー王女と彼等の最初の出会いだったね」
「あの時がね」
「そう思うと凄く大きな出来事だったわね」
 王女もしみじみとして言いました。 
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