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オズのホボ王子

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第八幕その六

「本当に」
「そうなんだね」
「これはね、しかしね」 
 驚きつつもというのです、教授は言いました。
「満漢全席がいただけるなら」
「それならだね」
「是非頂こう」
「中国のお料理でも最高のものだしね」
「それではね」
 こうしたお話をしてでした。
 皆でその満漢全席を食べます、そしてです。
 ジョージ達五人は満漢全席のその味に唸りました。
「流石だね」
「物凄く美味しいね」
「オズの国のお料理の中でも」
「これはかなり美味しいわ」
「こんなに美味しいのは滅多にないわ」
「そうだね、僕もここまで美味しいものは滅多に食べたことがないよ」 
 モジャボロは食べながら言いました。
「本当にね」
「モジャボロさんもですね」
「これだけ美味しいものを召し上がられることはそうはないですね」
「王宮におられても」
「王宮は特に美味しいものが出ますけれど」
「それでも」
「うん、そうはね」
 本当にというのです。
「ないよ」
「そうですか」
「モジャボロさんでも」
「満漢全席は」
「ここまで美味しいものは」
「そうはですね」
「ないよ、だから余計に嬉しいよ」
 五人に食べつつ言います。
「心からね」
「僕も中華料理は好きだけれど」 
 モジャボロの弟さんも言います。
「満漢全席はそうはなかったしね」
「それがここで食べられて」
「それも思わない場所で」
「それで、ですね」
「やっぱり嬉しいんですね」
「そうなんですね」
「凄くね」 
 実際にというのです。
「嬉しいよ、ではね」
「はい、皆でですね」
「満漢全席を楽しむんですね」
「この最高のご馳走を」
「ボリュームもかなりですし」
「そうすればいいですね」
「これはです」 
 控えているボーイの人が言ってきました。
「以前こちらに立ち寄ったお客様に教えてもらったメニューです」
「このホテルに?」
「はい、乾隆帝という方で」
 こう王子に答えます。
「その方に」
「乾隆帝っていうと外の世界の中国の皇帝だね」
「はい、あの方も今はオズの国におられるので」
 それでというのです。
「ですから」
「このホテルにも来て」
「そうしてです」
 そのうえでというのです。
「この料理も教えてくれました」
「そうなんだね」
「凄い人ですよ」
 ボーイのガーゴイルは王子に答えました。
「堂々としていて聡明で」
「そんな人なんだ」
「学問もあって」
 そうしてというのです。 
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