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ハッピークローバー

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第二十二話 身体が丈夫ならその六

「流石に」
「私もそうだけれどね」
「有り得るの」
「戦前から戦後色々なチームが出来て」
「ああ、それですぐ解散してるわね」 
 留奈も言われてはっとなった。
「セネタースなんてチームあったわね」
「トンボユニオンズとかね」
「あったわね」
「毎日新聞も球団持ってたでしょ」
「日本一になってるのよね」
「ええ、二リーグ制になった最初ね」   
 パリーグを制覇したうえでだ。
「相手は松竹で」
「映画会社の」
「けれどどっちもよ」
 毎日も松竹もというのだ。
「今はないでしょ」
「合併してね」
「そうなったからね」
「だから阪神も」
「若しかしたらね」
「解散なんてことも」
「ゼロじゃないのよ」
 そうなる可能性もあるというのだ。
「十年二十年先はどうなるかわからないしね」
「そうなのね」
「今の親会社が身売りするとは考えれないけれど」
「それも想像出来ないわよ」
「実は私もね」
 阪神タイガースの身売りなぞというのだ。
「もうチームあっての阪神電鉄ってところあるしね」
「あのチームがあるからこその全国区だしね」
「名前が出ているだけでね」
 チームを通じてというのだ。
「会社も知られてるしね」
「阪神阪神って毎日テレビで言うしね」
「もうそれだけでね」
 それこそ勝っても負けても関係ない、宣伝というものは如何に相手に知ってもらうかが大事であるのだ。
「物凄い宣伝だから」
「いいのよね」
「多少球団経営が赤字でも」
 尚阪神は黒字である、赤字であるのは巨人が有名である。
「それでもね」
「宣伝になってるのね」
「毎日テレビや新聞で名前が出るだけで」
 阪神というそれがだ。
「もうね」
「それだけで人気で」
「阪神電鉄皆知ってるから」
「全国区よね」
「ええ、こんないい宣伝ないから」
 それ故にというのだ。
「阪神電鉄はね」
「チーム手放さないのね」
「実際チームを身売りしたら」
 それぞれの事情によってである。
「その企業知名度一気に落ちるから」
「毎日テレビや新聞で名前出なくなって」
「そう、それでね」
 企業の方でもというのだ。
「マイナーにもなるから」
「名前が知られなくなるのね」
「西鉄って今知らないでしょ」
「名前は知ってるけれど」
 留奈もそれはと答えた。
「どんな会社かね」
「知らないでしょ」
「何の会社?それで」
「鉄道会社よ」
 理虹は即座に答えた。
「西鉄って」
「そうだったの」
「九州の方のね」
「それは知らなかったわ」
「昔はチームを持っていたのよ」
 西鉄ライオンズだ、三原監督時代が黄金時代だった。 
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