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イベリス

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第五十一話 水着その三

「マニキュアはしてるけれどね」
「これはお洒落でね」
「爪は家事するから短いのでしょ」
「色々邪魔になって短いから」
「その邪魔って思うのがよ」
「家事してる証拠だっていうの」
「ええ、やっぱりお姉ちゃんは立派よ」
 咲はまたこう言った。
「本当にね」
「そうよね」
「咲っちの従姉さん立派よ」
「凄い人よ」
「これは自慢の従姉さんね」
「そう、だからね」
 それでと言うのだった。
「私お姉ちゃん大好きなのよ」
「そうみたいね」
「咲っちいい従姉さんいるわね」
「何か実のお姉さんみたいだしね」
「雰囲気も似てるし」
「えっ、似てる!?」
 咲は友人達のその言葉に驚いて応えた。
「私とお姉ちゃん」
「ファッション似てるわ」
「雰囲気もね」
「咲っち入学の時は普通にお洒落な感じだったけれど」
「今見たら従姉さんと似てるわ」
 クラスメイト達はこう咲に話した。
「従姉さんの影響どんどん受けてるのね」
「何か日増しにお洒落な感じになってると思ってたら」
「従姉さんの影響だったのね」
「そうだったのね」
「言われてみればそうかも」
 咲はクラスメイト達のその言葉にそれはという感じで応えた、そうして自分と愛の外見を見て話した。
「私お姉ちゃんお手本にしてるしね」
「それじゃあよね」
「従姉さんに似てくるわね」
「そうなるのも当然ね」
「ファッションだけじゃなくね」
「それで今日は一緒にね」
 クラスメイト達にあらためて話した。
「お姉ちゃんと一緒にね」
「水着買うのね」
「今から」
「それでこの百貨店来たし」
「そうするのね」
「ええ、そうするの」
 実際にと答えた。
「そうするわ」
「じゃあ一緒に行こう」
「それで一緒に水着見ましょう」
「そうして買いましょう」
「そうしましょう」
「お姉ちゃんがいいなら」
 咲はそれならと応えた、そうして愛に顔を向けて彼女に尋ねた。
「いいかしら」
「私はいいわ」
 愛は微笑んで答えた。
「学校での咲ちゃんも聞きたいしね」
「私は別に普通よ」
「それでも興味あるから」
「そのことを聞きながらなの」
「水着選びましょう」
 そして買おうというのだ。
「そうしましょう」
「学校でのことは恥ずかしいわ」
 咲は愛に実際に困った顔になって応えた。
「どうもね」
「あっ、咲っち真面目ですよ」
「成績もいいですし明るくて」
「コミュ高めで漫画とかアニメとか好きで」
「ヲタクな陽キャラって感じですね」
「そうなのね、咲ちゃんって子供の頃から漫画好きだからね」
 愛は咲のクラスメイト達の話を聞いて述べた。 
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