レーヴァティン
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第二百四十六話 農業もまたその二
「羆に小さな開拓村が襲われてな」
「恐ろしいことになったな」
「明治の頃にな」
「多くの人が犠牲になってな」
「軍隊まで出てな」
「ようやく仕留めてだったな」
「終わったわ」
その恐ろしい事件がだ。
「そうなったさかいな」
「獣も魔物もな」
「ほんま出来るだけな」
「事前に退治してな」
「多過ぎん様にしてな」
「そして出て来てもな」
「民に被害が出んうちに」
まさにその前にというのだ。
「退治出来る様にもな」
「しておくな」
「そやから兵も駐屯させてな」
「奉行所も置いてな」
「しかと治めてな」
「かつ民を護るな」
「そうしてこな、この蝦夷でも」
こう英雄に話した。
「やっぱりな」
「そうだな、藩にだ」
「奉行所もな」
「置いてだ」
英雄も応えて述べた。
「そしてだ」
「どういった街や村にも兵を即座に送れる様にするな」
「巡回もしてな」
「そうして獣や魔物から民を護って」
「賊が出ればな」
「賊からもやな」
「護る、小さな村は狙い目だ」
人が少ないならというのだ。
「まさにな」
「賊にもな」
「だからな」
「そうした村も護る様にするな」
「そうしていく、あと移住したい者はな」
幕府の領地からというのだ。
「そうさせていってな」
「街や村でやな」
「暮らしてもらう」
「その際はたいね」
香織も言ってきた。
「アイヌと衝突しない様にするたいな」
「揉めてもらうと面倒だからな」
「最初からそれは政で行っていくのが一番とよ」
「そう思うからこそな」
「幕府もそうしてたい」
「そしてだ」
そのうえでというのだ。
「共存共栄をな」
「目指すたいな」
「そうして多くの街や村でだ」
「本土の民とアイヌの民が仲良く暮らしていくたいな」
「その様にしていく」
「そうたいな」
「そうしていってな」
そのうえでというのだ。
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