東方絆日録 ~ Bonds of Permanent.
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共存編
早苗:前兆
「コンコン」
ーーーふと扉を叩く音がした。
パチュリーが入室許可を出すとメイド服を着た銀髪の女性が入ってきた。
?「失礼します、お取り込み中のところ申し訳ございません。西村早苗様はいらっしゃいますでしょうか?」
(西)「あ、はい。私です」
咲夜「初めまして。私はここ、紅魔館でメイド長を勤めている十六夜咲夜と申します。以後お見知りおきを」
(西)「西村早苗です。よろしくお願いします」
咲夜「はい、よろしくお願いいたします。ところで紅魔館の主であるレミリア・スカーレットがお呼びです。パチュリー様と妹様にも来てほしいとのことでしたのでお二人もご同行願います」
ー
ーー
ーーー
3人は咲夜の案内で大広間に来た。
部屋の中央に立派な玉座がある。蝋燭の灯火しか照明がないため室内はかなり暗い。
?「客人さん、紅魔館へようこそ。私は紅魔館の主にして吸血鬼のレミリア・スカーレットよ。よろしく」
玉座に座った女性ーーーレミリア・スカーレットが言った。まだ幼く見えるものの、その言葉からは何とも形容しがたい威圧感がある。
(西)「貴女がレミリアさんですか。私は外界人の西村早苗です」
レミリア「ええ、よろしく。妹が迷惑かけたみたいですまなかったわね。丁度そのとき妖精メイドは外で作業中で私と咲夜も用があって出かけていてね、パチェとフランと中国以外は誰もいなかったのよ」
(西)「『中国』って美鈴さんのことですよね。あのひと、寝てましたけど?」
・・・・・・。
レミリア「咲夜、お願い」
咲夜「畏まりました。ちょっとシメてきますわね」
咲夜が消える。外から断末魔のようなものが聞こえたが気にしてはいけない。
ほどなくして咲夜が戻ってきた。満面の笑みを浮かべている。
咲夜「完了しました」
(西)「あの、レミリアさん」
レミリア「ご苦労さま。もうこの際、あの門番クビにしてALSOKでも導入しようかしら…」
(西)「レミリアさん!」
レミリア「冗談よ。ーーーさて、本題に移りましょうか」
そう言ってレミリアはフランと向き合った。
レミリア「フラン、貴女は今回なぜ早苗に危害を加えたのかしら?」
フラン「そ、それは…」
(西)「レミリアさん、貴女がフランちゃんに関心を持たないのが一番の原因です」
きっぱりと(西)が言いきったのを聞いてレミリアが一瞬だけ顔色を変えた。
レミリア「・・・へえ、面白いことを言うじゃないか。そう思うのには理由があるんだろう?そいつを聞かせてくれるかい?」
顔はいつもの余裕そうな表情だが、その声からは相当の殺気が感じられる。普通の女性なら逃げ出すところだろう。
(西)「はい、いいですよ」
ーーーだが(西)はそれをものともせず、そのまま話しを続けた。
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