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ドラゴンボールZ~孫悟空の娘~

作者:setuna
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第79話

 
前書き
そろそろくっつかせてあげようかな?

ドラゴンボールらしくね。 

 
悟林が冬眠状態から脱したのはモロを倒してからしばらく経ってからであった。

お見舞いに来ていたトランクスが慌てて水の入った容器を置いて駆け寄ってくる。

「悟林さん、目が覚めたんだ!!」

「うん…でもまだまだ体が怠いし…力が入らない…次は使った後でも平気でいられるようにならなきゃね…」

「でも良かった…悟林さんが起きてくれて…」

「心配かけてごめんね。それとモロとの闘いは仲間外れにしてごめん。」

「本当だよ!そんなヤバい奴と闘ってるなんて知らなかったよ!俺達もみんなと一緒に闘いたかった!」

ベジータや悟林が危険な敵と闘っていたのに自分と悟天は安全な場所で16号と共に森の動物達を守っていただけだ。

勿論、それを軽んじているわけではないが疎外感が拭えない。

「ごめんね、でも今回は2人を闘わせるわけにはいかなかった。モロとその仲間はおかしな能力を持ってたからね。2人のフュージョンは強力だけど、逆にそれを利用されたらどうなるかは分かるよね?」

「うん、分かってるよ…でも…悟林さん、全然目を覚まさないから…俺達も一緒に闘ってたらって…」

「うーん、これは私の自業自得みたいなものだしね」

超究極界王拳の反動で冬眠してしまったので、これは技を完成出来なかった自分が悪い。

「悟林さん、次は俺も一緒に闘うからね!俺も修行して強くなってるんだから絶対に悟林さんの邪魔にならないよ!俺、悟林さんと一緒に闘いたい!!」

「うん、分かってるよ…まあ場所次第では無理になると思うけどさ……でも、トランクス君…どうして私のことをそんなに気にするの?悟天にだってそんなに心配性じゃないのにさ」

「そ…それは……」

「ん?何?」

時間経過と共に顔が真っ赤になっていくトランクスに悟林は首を傾げた。

黙るトランクスに悟林は何も言わずに言葉を待った。

しばらくしてトランクスは真剣な表情で悟林を見つめ返して口を開いた。

「お、俺…悟林さんのことが…」

一方その頃、孫家のリビングではチチが2人を守るために奮闘していた。

「なあ、チチ。悟林の奴起きたんだろ?オラ様子見に行きてえんだけどよ?」

「駄目だっ!!」

「母さん!どうして駄目なんですか!?姉さんの状態が知りたいんです!通して下さい!!」

「駄・目・だっ!!」

「お母さん!僕、お姉ちゃんに会いたいよ!!」

「駄あぁぁぁ目ぇええええだあああああっ!!!」

娘とトランクスの恋路を妨害しようとする男共からチチは決死の表情で闘っていた。

そしてチチの努力は実を結んだのである。

「…………」

トランクスの言葉に目を見開いていた悟林。

返事を待っているトランクスに悟林は少しの間を置いて口を開いた。

「うん、良いよ。トランクス君なら」

「え…!?ほ、本当に…!?」

「本当だよ、でも私は修行でしかトランクス君のことをあまり知らないから…これからトランクス君のことを知っていきたいな…近いうち、デートしよっか?」

「は、ははははいっ!!」

「もっと成長して素敵になった君とずっと一緒になれるのを楽しみにしてるよ」

「え?あ、あの…悟林さん…それって…」

顔を真っ赤にしたトランクスが悟林に言葉の意味を聞こうとした時、悟飯が愕然とした表情で部屋に入ってきた。

「こ、こら悟飯!!今良いとこだぞ!!」

チチが追い出そうとしても悟飯は微動だにしない。

「父さん、これは夢でしょうか?」

「夢じゃねえぞ、悟林がトランクスとずっと一緒にって言ってたじゃねえか」

「嘘だっ!!花より修行と団子の姉さんが異性と交際なんて有り得ない!!」

「悟飯、お前運が良かったねえ。この体がまともならお前を天国行きにしてたよ」

こめかみに青筋を浮かべながら悟林は悟飯に満面の笑みを浮かべる。

「父さん!母さん!悟天!みんなは良いんですか!?姉さんがトランクスと…」

「オラは別に構わねえぞ。トランクスは良い奴だし、悟林のことを良く知ってっから安心して悟林を任せられっぞ」

「うんうん、オラも悟空さと同じ意見だべ。トランクスなら悟林ちゃんも遠慮しねえで済むだろうし絶対良い夫婦になれるべ」

「お姉ちゃんとトランクス君がお付き合いして結婚したら兄弟になるんだよね。トランクス君が義兄ちゃんかー」

悟空もチチも悟天も2人の関係に反対はしないようだ。

姉を昔から知っている悟飯はこの現状を受け入れられず、悟空に最後の手段を頼んだ。

「父さん」

「ん?何だ悟飯?」

「僕を殴って下さい。本気の本気で」

「いいっ!?」

「に、兄ちゃん!?」

「ご、悟飯!?おめえ何を言い出すだよ!?」

「え?悟飯さん?」

「お前とうとう頭がパアになったの?」

悟飯の意味不明な頼みに悟空達は困惑する。

取り敢えず本気の一発を頼まれた悟空は一応悟飯に確認を取ることにした。

「な、なあ悟飯。本当に殴って良いんか?痛えぞ?」

「大丈夫です、父さんのパンチで痛くないならこれは夢ですから」

「ほ、本当の本当に良いんか!?」

「本当の本当です!!」

「お、おお…」

悟飯のペースに飲まれる悟空と言う、普段では絶対に見られない姿にチチ達は唖然となる。

「よし、行くぞっ!!たりゃああああああっ!!!」

悟林が目覚める前に修行をし直してある程度開眼した銀髪の身勝手の極意に変身し、超最適化された拳が悟飯の横っ面に叩き込まれて吹き飛んでいった。

「えっと、悟空さ…瞬間移動で迎えに行って欲しいだよ」

「お、おお…生きてっかな…悟飯…」

「兄ちゃんどうしちゃったんだろ?」

「悟飯さんってシスコンだったりする…?」

「いや、あいつの場合は多分私がトランクス君に返事をしたってことを受け入れられなかったんだろうね。昔は自分がビーデルさんにした癖にさ」

取り敢えず悟空が悟飯の気を探し始め、取り敢えず捉えたので迎えに行くのであった。

「はああああ…っ!!」

珍しく庭で修行していたベジータ。

しかし、その姿は超サイヤ人ではなく、赤紫がかかった黒髪と眉が隆起した姿が特徴の我儘の極意“兆”であった。

モロとの闘いから徹底的なまでの激しい修行をしてようやく“兆”の姿になれるようになったベジータである。

「破壊神の技を使うと怖い顔になっちゃうのねぇ」

「仕方ないだろう、こういう技なんだ…せやあっ!!」

回し蹴りを繰り出した時、悟空によって吹き飛ばされた悟飯に回し蹴りが命中してしまい、悟飯は庭の池に落下した。

「え!?今の…悟飯君…!?」

「な、何だ…?何故悟飯が…?」

「ベジータ、ブルマ。悟飯見なかったか?」

瞬間移動でやってきた悟空が悟飯の居場所を聞くと池を指差す。

「あちゃー、悟飯の奴生きてっかなー」

「おい、何で悟飯がこっちに飛んできたんだ?」

「実はよー」

目を覚ました悟林とトランクスの関係の変化について教えるとブルマは大喜び、ベジータは驚愕した。

「ええーっ!?やったじゃないトランクス!今夜はみんな集めてパーティーよ!!」

「チッ!冗談じゃない!トランクスが悟林と結婚したら俺とカカロットが親戚になってしまうだろうが!!」

息子の恋が成就したことにブルマは早速全員を呼ぼうとし、ベジータは悟空と親戚になるのかと思うと思いっきり表情を歪めた。

「でもよー、ベジータ。悟林とトランクスなら絶対孫は強えし、大きくなったらたくさん修行に付き合ってくれっぞ!」

「…………」

「(あ、これ絶対悪くないなって顔だわ)」

何時も通りの無表情だが、ブルマにはベジータがいずれ出来る孫との修行を待ち望んでいるのが何となく分かったのであった。

「…夢じゃ…なかった…姉さんが…交際なんて…宇宙の終わりだ…」

父親達から忘れ去られてしまった悟飯は、今まで修行と戦闘馬鹿の姉が弟の親友と交際することに宇宙の終わりを確信するのであった。

因みに双子故かそんな悟飯の考えなど見抜かれており、体が完治した時は問答無用で悟飯は悟林に叩きのめされてしまうのであった。 
 

 
後書き
これからは単行本が更新されるまで待つとしましょうか…住んでるとこに書店が近くにないんで。

身勝手の極意と我儘の極意はグラノラ編でどうなるのか…もしここまでやっておきながらやっぱり超サイヤ人とかやったら許さんぞ漫画版。

悟空もベジータもあっさりテイストなんだから悟林もあっさりテイストです。

まだ原作寄りの性格のGTベジータでさえ娘のブラに甘かったんだから超のベジータは孫にデレデレに違いない。 
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