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おかしな作家

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第五章

「年号だってな」
「面倒臭いとか思わないな」
「ああ、あくまで俺から見てだがな」
 こう前置きして話した。
「おかしな奴の作品は読まないんだよ」
「そういうことだな」
「だからあいつの作品はな」
「あの賞を取っていてもか」
「読むか、それにそんな極端に偏った奴が受け入れられてるか」
 彼は問うた。
「そもそもな」
「受け入れられてると思うか?」
「そんな筈ないだろ」
 即刻答えた。
「間違ってもな」
「そうだ、ネットじゃ言う度にコメントやツイッターで突っ込みが殺到している」
「そうなるな」
「それでもだ」
「どうせ自分が偉いと思っていてだろ」
「いい大学出て賞取って新聞にいつも持ち上げられていてだろうな」
「その新聞もあれだろ」 
 彼はすぐに察した。
「あの捏造新聞だろ」
「わかるか」
「ああ、あの新聞と主張同じだからな」
「最近あの新聞甲子園の主催も危なくなってきたみたいだけれどな」
「夏の方のか」
「春の方の新聞も危ないだろうがな」
「どっちも嘘平気で書くからな」 
 その為にというのだ。
「それじゃあな」
「誰も読まなくなるな」
「嘘ばかり書く新聞なんてな」
 それこそというのだ、尚新聞もっと言えばマスメディアの仕事とされるものは事実を隠さず報道することである。
「いらないからな」
「害になるだけだな」
「ああ」
 その通りだと答えた。
「本当にな」
「そうした新聞がだよ」
「持ち上げてるんだな」
「類は友を呼ぶだな」
「そういうことだな」
「それで収入もあるだろうしな」
「権威も金もあって持ち上げられる奴もいる」
 彼は察した。
「それでか」
「ああ、わかるな」
「もう自然と自分が偉いと思うな」
「それでだよ」
「ネットで色々言われてもか」
「衆愚が言ってるとでも思ってるんだろうな」
「だから気にしていないんだな」
 そうだとだ、彼も察した。 
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