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IS 転生白書 オリ主が奏でる新しいインフィニット・ストラトス

作者:ハト胸
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そして決まったクラス代表!

 
前書き
相川拓夢。
 16歳、黒髪に青い瞳。 
 ISを起動させて一ヶ月未満など信じられないほどの、高い精度の操縦を可能とする。
 代表候補生のセシリア・オルコットを退けるも、機体が耐え切れずに故障。
 それにより代表決定戦から辞退を余儀なくされた。
 険悪だったセシリアとは和解。ライバル関係に落ち着く。
  

 
 「拓夢く~ん!!」

 「のわっ!?」

 Bピットで打鉄を回収しに着てくれた教師の人に任せると、俺はその足で観客席まで行った。
 皆には一応スクリーンを通して戦えない事情を話して謝ったけど、どうだろうか?
 そんな不安な気持ちを抱いたまま、観客席の自動ドアを開けると、何かが高速で腹に激突してきた。

 「って、清香!?」

 というか清香だった。
 制服姿では分からなかったが、腰辺りに感じるこの柔らかさは・・・・・・ッ!
 もしかして着やせするタイプなのか?って違うだろ!!
 
 「わぁ、相川さん大胆!」
 「ちょっ、清香抜け駆け!?」
 「えっ、なになにそういう関係なの!?」
 「スクープだわ!薫子先輩に知らせないと・・・ッ」

 場は混沌としていた。
 なんというか、これがカオスなのか・・・?

 「えへへ・・・。拓夢君、凄く格好よかったよ!」

 「お、おう。応援してくれてありがとな」

 とりあえず、お礼を言いながら頭を撫でる。
 なんでかって?そこに頭があるからだ!バーン!!

 「ふふっ、頭撫でるの上手いね~」

 「そうか?初めて言われたぞ」

 まぁ清香も嫌がってないからいっか。
 それよりもだ。

 「いつまでそうしているつもりだ?」

 「・・・だめ?」

 「・・・・・・ッ」

 ここで駄目とはいえないのが、男としての悲しい性ってな。
 あぁ女子達の視線が痛い。
 
 「もう完全にきてるね」
 「清香にもとうとう春がきたのね」
 「むう~、いいなぁー私も撫でて欲しいな~」

 とりあえず誰か、この混沌をなんとかしてくれ!

 一夏の試合が見たいがために、俺はその後、清香に一日付き合うという約束で解放されたのだった・・・・・・。






 そして、時間は進み翌日のSHRのこと・・・・・・。


 「それでは一年一組の代表は、織斑一夏くんに決定です!あ、一つながりでいいですね」

 なんて事が発表されていた。
 ちなみに、俺はこのことを知っていた。
 昨日の夜のこと、セシリアから俺の部屋を訪ねてきたのだ。部屋番号は誰に聞いたんだ?
 
 そこでの会話としては、正確に覚えてはいないけどこんな感じ。
 曰く、一夏に惚れた。ライバルとしてどうすればいいのか教えてくれ。
 曰く、代表は一夏にやってもらいたい。自分は辞退するから。
 曰く、まずは連絡先が知りたいからアドレスを教えて欲しい。などなど。

 まぁとにかくはしゃいでくれちゃって、織斑先生こと千冬さんが光臨するのは当然の事だった。
 
 結局、夜中に騒ぐお前らは代表として不十分だ、といわれてしまった。
 くそ、騒いだの俺じゃねーよ。セシリアだよ。俺無実!
 そんな目をしていたら、こいつを部屋に入れたお前も責任がある、ってそりゃなんですか!?

 「あららー、なんか疲れた顔してるね拓夢君」

 「わかるか?いや、昨日なセシリアが部屋にきてよぉ・・・」
 
 「お、オルコットさんが?へ、へ~。なな、何をしてたのかなぁ~?」

 「ん?ただ話しただけだ。まぁ内容は言えないけどな」

 「・・・どうして?そんなに話せないことなの?」

 「ど、どうしたんだ清香?なんだか威圧感が・・・」

 「・・・確かに競争相手は多いと思ったけど、オルコットさん!?ありえない、一番遠いとおもってたのにーー!」

 なんだか清香の様子がおかしかった。それはもう、凄く凄く。

 いつもの余裕ある笑顔じゃなくて、なんだか引きつった感じ?すこし焦ったようにも見える。
 なんだ?なにが原因だ?

 「拓夢君。拓夢君って、ISの知識どのくらいある?」
 
 「いきなりだな?ん~、でもそんなにって感じだ。なにせ、勉強始めたのが三月からだからな」

 「じゃ、じゃあ!今日から私が教えてあげる!ISのこと、拓夢君より沢山知ってるから力になれると思うの!」

 「おお、そりゃいいな。そうだな、頼むよ」

 「うん!じゃあ今日の放課後、拓夢君の部屋に行っていいかな?」

 「あいよ。番号は知ってるだろ?」

 「うん。メールで聞いたもん」

 にひひっとはにかむ清香。
 どうやら調子が戻ったみたいだ。よかったよかった。
 
 さて、クラスのほうだが。
 一夏が疑問に手を上げて、セシリアが大きな声で答えていた。
 そう、なんで順位最下位な一夏がクラス代表なのかというと、それは俺とセシリアが辞退したからだ。俺は仕方が無く、だけどな。

 セシリアが辞退できたのは自薦したからだ。
 じゃあ拓夢はどうなんだといわんばかりに、一夏がこっちを振り向く。が、根回しはすんでいる。

 「相川は推薦が取り下げられたからな。自動的にお前一人が残ったというわけだ」

 「そ、そんなバカな!」

 驚愕の事実に、一夏は口をあんぐりって状態。
 逆にクラスは盛り上がっている。

 「いやあ、セシリアわかってるね!」
 「そうだよねー。折角世界でISを動かすことの出来る男子が二人ともいるんだから。同じクラスになった以上持ち上げないとねー」
 「相川君は残念だけどしかたがないし、織斑くんが頑張ってくれれば問題なしだよ!」
 「私達は貴重な経験を積める。他のクラスの子に情報が売れる。一粒でにどおいしいね、織斑くんと相川君は」

 ちょっとまて、情報を売るな!俺で商売をするな!
 もう、一回やられたことあるけどな。

 「え、なに?」

 「いやなんでもない」

 「んん?」

 首をかしげているようだがな、清香。
 お前が最初に俺の情報を売った犯人だからな?それもデザート三日間分で。

 「そ、それでですわね」

 コホンと咳払いを一つ。腰に手をあてていつも通りのポーズ・・・ではなく。
 何故か今日は顎に手をあてるというポーズだ。
 なにか意味があるのだろうか?・・・ん?頬が若干赤い。
 あぁ、一夏にあれを言うつもりか。

 「まだ至らぬところもありますが、わたくしも代表候補生という身。まだISに触れて日が浅い一夏さんに色々教えてさしあげられると思いますのですから──」

 そこまで言ったところで、ばんっと机を叩いて箒が立ち上がる。

 「必要ない!あいにくだが、一夏には私がついているからな。私が、直接頼まれて!」

 何故か、とは言うまい。
 直接のところを強調して言い切る箒。
 おそらくその差を見せ付けることで諦めさせようとしているのだろう。

 だが、今のセシリアにそれは効かないぞ、箒。

 「あら、あなたはISランクCの篠ノ之さん。Aのわたくしに何か御用かしら?」

 それは昨日セシリアから聞いたことだ。
 俺が、一夏は箒からISのこと教えてもらってるみたいだぞといったら。
 なんですって!?すでに手を打たれていましたか・・・いえ、ですがあの方のランクはCのはず。・・・これは行けますわね。というかんじでな。

 「ら、ランクは関係ない!一夏がどうしてもと懇願するからだ!」

 箒はそういったが、一夏の表情をみるとしてないって書いてある。
 そもそもお前、最初は断っていただろうに・・・。

 「え、箒ってランクCなのか・・・?」

 「だ、だからランクは関係ないといっている!」

 一夏の疑問に、目に見えて箒がどうようした。

 「ちなみに、私のランクはBなのだー」

 「そうなのか?だが、俺のランクはAだけどな」

 耳元で囁くように、清香のランクが教えられた。
 だが甘い。俺はその上をいくAだ。
 それを言ったら、なんかむくれられた。何故だ・・・。

 「座れ、馬鹿共」

 パシンッ!と出席簿アタック。
 箒とセシリアが頭を叩かれて、すごすごと席に着く。
 そして、何故かドヤ顔をしていた一夏も叩かれる。

 この流れはマズイ。俺に来る!
 俺はとっさにすまし顔。

 「・・・その表情は気に食わん」

 ぱしんっ!叩かれた。
 っていうか、気に食わないって酷くないですか!?

 「お前達のランクなどゴミだ。私からしたらどれも平等にひよっこだ。まだ殻も破れていない段階で優劣をつけようとするな」

 そういわれてしまえば、セシリアも箒も黙るしかない。
 なにせ相手は天下のヴリュンヒルデ。世界最強と名高い千冬さんだ。
 
 「なら、私だって伸びしろがあるってことだよね!よっし、頑張って拓夢君に追いついちゃうんだから!」

 そうか、頑張ってくれ。と心の中で呟く。
 俺の心配は、これから厳しくなるであろう朝連についてだ。

 「クラス代表は織斑一夏。異存は無いな」

 はーい。と一夏を除いた全員が一丸となって返事をした。
 さてさて、まとまりのいいクラスだ。これからもこうやって団結できたらいいな。 
 

 
後書き
はい、一夏君代表おめでとうございます。
拓夢は機体を壊してしまったことを言い訳に、体よく推薦を取り下げてもらいました。
そして清香がだんだんヒロインに・・・ッ。 
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