イベリス
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第三十九話 素敵な偉人その六
「全く通じないというかおかしな人達だから」
「反面教師にされていますか」
「正直言って馬鹿だよ」
部長は軽蔑しきった目でこうも言った。
「皇室や自衛隊は駄目であそこの世襲制の独裁や軍隊はいいって」
「普通に考えてそう言えますね」
「はっきり言ってこんな主張の人達はね」
「馬鹿ですか」
「そう言うしかないよ、馬鹿ってものがわからないって意味だけれど」
「まさにそれですね」
「鹿の絵を見て馬と言う様な」
これが馬鹿の語源である、史記にある話で宦官の趙高が鹿の絵を宮廷で見せて馬であると言ってここで馬と言わなかった者を後で殺していった逸話だ。
「そうしたね」
「馬鹿ですね」
「文字通りのね」
「そうなるんですね」
「うん」
まさにというのだ。
「そうした人達こそが」
「そんな人達になったらいけないですね」
「正直子供に言ってもわかるよ」
「どっちが正しいか」
「皇室とあそこの将軍様とね」
「自衛隊とあそこの軍隊ですね」
「それがわからないなら」
それならというのだ。
「もうね」
「完全にですね」
「馬鹿だよ」
そうなるというのだ。
「はっきり言ってね」
「ものがわからない」
「それにも程があってね」
それでというのだ。
「こうした馬鹿って学校の先生に多いけれど」
「学校の先生にですか」
「僕の通っていた中学校の先生にいたんだ」
「そうだったんですか」
「うん、皇室や自衛隊の悪口ばかり言って」
そうしてというのだ。
「それで北朝鮮はね」
「大好きだったんですか」
「立派な国、奇麗な国、しっかりした国だっていつも言ってたよ」
「国民の人達餓えてますよね」
「百万位餓死者が出て」
慢性的な飢餓状態に陥っていてだ。
「今は八百万か九百万位ね」
「餓えていますか」
「それで軍隊はあのままで」
「軍事費も減らしてないですね」
「おまけに将軍様は贅沢三昧で」
「ああして丸々としていますね」
「もうこんなの子供でもわかるよ」
北朝鮮のことはというのだ。
「それでもその先生そう言っていて」
「部長さんも馬鹿だとですか」
「生徒皆言ってたよ」
「皆さんですか」
「あの先生馬鹿だってね」
その様にというのだ。
「テレビで映る北朝鮮もね」
「変な行進とミサイルと将軍様ですよね」
「絶叫してるアナウンサーさんとね」
「変なイメージばかりで」
「出て来るニュース碌なものじゃないしね」
「ネットじゃもっと酷いですね」
「本当に子供でもわかるから」
北朝鮮のことはというのだ。
「中学生なら尚更だよ」
「わかりますね」
「それがわかっていないから」
「生徒に馬鹿呼ばわりだったんですね」
「青木って名前の先生だったけれど」
その教師の名字も話に出した。
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