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ハッピークローバー

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第十話 性欲は誰にもその十一

「そうでしょ」
「大根の葉っぱとか」
「そう、大根の葉っぱも食べられるでしょ」
「それも美味しく」
「だからね、そうしたものもね」 
 大根の葉の様な多くの人が見向きしない様なものもというのだ。
「ちゃんとね」
「お料理して食べて」
「無駄をなくす」
「捨てずにね」
 そうしてというのだ。
「食べることがね」
「大事ですね」
「豚肉だってそうよ」
「豚肉もですか」
「豚肉は捨てるところがない」
 こうかな恵に話した。
「そう言われてるでしょ」
「そうでしたね」
「中国ではね」
 豚肉イコール肉と考えているこの国ではというのだ、それだけ中華料理では豚肉をよく食材に使うのだ。
「それで沖縄でもね」
「そうした感じでしたね」
「声以外食べられる」
「全部ですね」
「そうよ、今中国や沖縄の人は」
 先生はかな恵に考える顔で話した。
「来てないけれどね」
「陳さん用事があってで」
「今日はたまたまね」
 三年生の部員である彼女はというのだ。
「いないし」
「折角の中華料理なのに」
「本人も残念がっていたけれど」
 それでもというのだ。
「来られないからね」
「仕方ないですね」
「それで今は沖縄の子もいないし」
「部員自体に」
「だから実際に言える子はいないけれどね」
「それでもですか」
「そう言われているから」
 豚肉はというのだ。
「捨てるところがなくてね」
「声以外は食べられる」
「そうした食材だから」
 それ故にというのだ。
「迂闊に捨てないでね」
「何でもですね」
「調理してね」
「食べるべきですね」
「耳も内蔵も足の先もね」
「脚の先は豚足ですね」
 かな恵はその部分について述べた。
「中華街でも食べました」
「あるでしょ」
「はい、豚足ラーメンってありまして」
「食べたのね」
「美味しかったです」
「そうでしょ、内臓だってね」
 先生はこの部分の話もした。
「まさにね」
「何処でもですね」
「食べられるのよ」
「レバーでもですね」
「だからそうしたところも」
「捨てないで」
「調理して食べてね」
 こう言うのだった。 
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