イベリス
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第三十六話 恐ろしい強さその十四
「私も」
「一目瞭然だよね」
「あのスーツに」
「スーツ自体はよくても」
「そうした人が着るみたいなスーツですからね」
「しかも変にお肌焼いていて」
このこともあるというのだ。
「日焼けサロンでね」
「あれも何かですね」
「日焼けサロンは悪くなくても」
「そうした人の感じですね」
「それで髭も」
これもというのだ。
「そうした生やし方だから」
「余計に駄目ですね」
「しかも入れ墨まで入れてだから」
「どう見ても」
「そうした人と関りあるよ」
「だから覚醒剤もですね」
これもというのだ。
「手を出したんですね」
「そうだろうね」
「ああなったら本当に駄目ですね」
「転落もいいところだよ」
「幾ら凄い成績でお金があっても」
「そのお金もなくなったらしいよ」
現役時代数十億も稼いだがだ、選手としての年棒だけでなくコマーシャルにも出てかなりの収入があったのだ。
「もうね」
「お金ないんですか」
「自分で稼いだお金何処行ったって言ってたらしいよ」
「変なことばかりに使ったんですよね」
「それでなくなったよ」
「そうですね」
「人間ああなったら終わりだよ、当時の西武の主力の人達は殆どが監督やコーチやってるのに」
それがというのだ。
「巨人でああなってね」
「巨人でも桑田さんは立派ですからね」
「あの人だけがああなるなんてね」
「馬鹿なことですね」
「全く以てね」
部長は咲に憂いている顔で言った、そうして部活で読んで欲しい漫画の話もした。咲も頷いてその漫画を読んだ。
第三十六話 完
2021・10・23
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