ドラゴンボールZ~孫悟空の娘~
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第23話
前書き
未来悟飯の見た目はゲームでお馴染みの姿です。
左腕は健在です。
クリリンと共に20号を探していたが、クリリンが口を開いた。
「それにしても信じられないぜ…ベジータとブルマさんがなあ…あんなののどこが良いんだか…」
地球最強クラスの悟林が近くにいる安心感からか、幼いトランクスを見た時から思っていたことを呟くクリリン。
「まあ、普通なら驚くよね。でもブルマさんは自分には出来ないことが出来る人に惹かれるところがあるしね。ヤムチャさんやお父さんとか正にそれでしょ?ベジータさん、宇宙の最先端技術も知ってたりするから…修行の機材を作らせる際の指示でも結構助かってる部分があるんだって、ベジータさんの戦闘服だってブルマさんのお手製みたいだし、カプセルコーポレーションの技術力って結構上がってんじゃない?」
「そう言えばランチさんも昔、天津飯に…女ってああ言う危険な男が好みなのか?」
「私は強い人は大好きだけど。人それぞれじゃないかな?大丈夫だよクリリンさん、クリリンさんは良い人だから良いお嫁さんを手に入れられるよ」
少なくともクリリンならヤムチャのような浮気はしないだろうし、好きになってくれたらきっとその女性を大事にするだろう。
「だと良いなぁ…」
会話をしながら20号を探していると、途中からピッコロからの念話が聞こえてきた。
「(聞こえるか…悟林…!来てくれ、すぐだ!人造人間が…)」
「(ピッコロさん…微かな気の乱れ…あっちだな!)」
ピッコロの窮地に気付いた悟林は超スピードで向かうと、同じように呼ばれた悟飯がピッコロを羽交い締めにしていた20号を叩き落とし、悟林が蹴り飛ばした。
「お姉ちゃん!」
「でかした!悟飯!後はお姉ちゃんに任せろ!さあて、今度こそスクラップにしてあげるよガラクタ爺さん?」
ニヤリと笑いながら言うと他の仲間も気付いてこちらに集まってきた。
「く…」
「クリリンさん、ピッコロさんに仙豆を!」
「お、おう!」
クリリンが仙豆をピッコロに投げ渡すと、ピッコロはそれを受け取って咀嚼して飲み込むと全快する。
そして降下するとターバンとマントを脱ぎ捨てた。
「俺にやらせろ悟林!絶対に手を出すな!ベジータも良いな!」
「えー、そんなぁ…私が倒そうとしてたのにぃ…!」
膨れながらも譲る悟林。
悟林も悟林でピッコロのことは大好きなのだ。
「死ぬのは貴様の勝手だが、また余計なエネルギーを与えてしまうだけじゃないのか?」
20号に殺されかけたピッコロに対して笑いながら言うベジータ。
しかし、これ以上言わないことから譲るようだ。
もしくはピッコロのエネルギーが吸われても勝てる自信があるからだろうが。
ピッコロと20号の闘いが始まり、ピッコロの膝蹴りが20号の顎を蹴り上げた。
「ほう…」
ピッコロの動きと攻撃の重さにベジータはピッコロの評価を上方修正する。
「ば…馬鹿な!あいつを倒せないわけはないんだ!第一あいつのエネルギーを私にプラスしたんだぞ…!」
「超サイヤ人になった私とお父さんを相手にしてたからね。あの人造人間程度になら勝てるよ」
ピッコロに向かっていく20号をピッコロは肘打ちを脳天に叩き込んで岩に叩き付ける。
「超サイヤ人になった悟林ちゃんと悟空を相手に修行してたのか!?つ、強くなるわけだな…」
クリリンは悟林の言葉にピッコロのパワーアップの理由に納得してしまうのだった。
一方、最初に訪れた島の方では未来のトランクスと悟飯が20号によって滅茶苦茶にされた島を見下ろしていた。
「何てことだ…島が…人造人間め…!」
「悟飯さん、今は悟林さん達と合流しましょう!」
「ああ…姉さん達の気を感じる!あまり離れていない…急ごう!」
自分の片割れの姉の気が存在していることに一瞬目頭が熱くなったが、今は泣くよりも闘う時だと2人の未来の戦士は飛び出した。
そこで歴史を変えたことによる代償を見ることになるとは知らずに。
場所は闘いの場に戻り、ピッコロが手刀で20号の右腕を切断していた。
「!!」
「覚えておけ、俺達は闘いで一気にお前達で言うエネルギーを増幅してそいつを爆発させるんだ。そういうわけでさっき貴様が俺から奪ったエネルギーは知れたものだったのだ…」
「勝った…!」
そして20号は再び岩に叩きつけられる。
「ぐ…ぐぬぬぬ…お…己…ピッコロまでもがここまで力をあ…上げていたとは…」
「本来の歴史では2人の人造人間に悟林と悟飯以外は全滅させられるはずだったらしいがな…どうやら未来は変わってしまうようだな…貴様らが思ったほどの強さではなかったのか、それとも俺達が強くなりすぎてしまったのか…」
「やったな!おい、悟空抜きでやっつけちまうぜ」
「はい!」
「後で埋め合わせしてよねピッコロさん…!」
不完全燃焼なのか悟林が恨めしげにピッコロを見つめる。
「ピッコロとベジータのあの異常なパワーアップは気に入らないが、取り敢えずはほっとしたぜ…」
「ピッコロ!さっさと片付けてしまえ!それともこの俺にやって欲しいか!」
「へっ、お断りだ。俺は元々神と別れた悪の化身なんだ。悟空のように甘くはない」
ベジータの言葉にそう返すと、とどめを刺そうとするピッコロだが、こちらに向かってくる2つの大きな気に全員に目が向けられる。
1人はトランクス…そしてもう1人は…。
「お、おい…あいつ…悟空にそっくりだ…もしかしてあいつ…!」
「み、未来の…僕…!?」
「未来の…悟飯だと…!?」
「それにトランクスさん…!」
悟林の呟きを聞いたベジータの視線が悟林からトランクスに向けられる。
「(トランクス!?トランクスだと…!?お…俺のガキと同じ名前…同じ名前だ…!未来から来た…そうか!)」
「み、皆さん!あいつは何者なんです!?あいつも人造人間なんですか?」
未来悟飯の言葉に全員が驚き、ベジータが叫ぶ。
「何…!?誰って…貴様らも闘ったことのある人造人間だろう!」
「ち、違います!俺達の知っている人造人間はこんな奴じゃありません!17号と18号は若い男女…」
「馬鹿な…何故貴様が17号と18号を知っておる!?」
未来悟飯の言葉に20号が反応し、全員の視線が20号に向けられた。
「……?お前…ドクター・ゲロか!?」
20号の顔を改めて見た未来悟飯の表情が憤怒に歪む。
以前ブルマに資料を見せてもらったことがあり、諸悪の根源であるドクター・ゲロの顔はしっかり覚えていた。
「ドクター・ゲロ…!?あいつがですか!?あいつは人造人間に殺されたんじゃ…」
20号のまさかの正体にトランクスの表情が驚愕で見開かれる。
「ちょ、ちょっと待ってよ…!もう何が何だか…」
トランクスからの情報との違いに悟林は混乱していた。
「…恐らく、トランクスと姉さんがフリーザを倒したことと父さんが生きていることで何かが変わったのかもしれない」
しかし、未来悟飯は歴戦の戦士らしくすぐに状況を整理する。
歴史を変えれば状況も本来の物とは異なることになるのは当然だと思えた。
「歴史そのものがズレてしまったって言うんですか…!」
「い、いくらズレたからってあなたが言っていた時間に現れたんだから、2人のいた未来の人造人間に相当するのが、あの2人なんじゃないの?」
「そ、それだけなら良いのですが…」
悟林が落ち着かせるために言うと、向こうから機械音が聞こえ、振り返ると見覚えのある飛行機。
「あれはブルマさんの!?」
「来ちゃ駄目だ!離れて!」
悟林とトランクスの声が響いた瞬間。
「何人集まろうが無駄だ!17号と18号が今に貴様らを殺しに来るぞ!!」
全員の視線が20号に向けられた直後、眩しい光と共に左手のレンズから吸収したエネルギーが放出された。
ブルマとチビトランクス、そして何故か乗っていたヤジロベーが吹き飛ばされる。
「母さん!」
「大丈夫ー!トランクス君は無事だよー!!」
間一髪で悟林がチビトランクスを助けていた。
「か、母さんは…!?」
「ベジータさんが掴んでるよ」
全員の視線がベジータに向けられるとブルマの服を掴んでいるベジータの姿があった。
「(ベジータさんがブルマさんを…何か俺の知ってるベジータさんより丸くなっているような…)」
「あ、ありがとう…ベジータ…」
まさかブルマもベジータが助けてくれるとは思っていなかったのか驚きながら礼を言うが、ベジータは無言で着地と同時にブルマを放り投げた。
「ぶっ!?」
「「ぷっ」」
顔面から着地したブルマに悟林とクリリンが吹き出し、泣いていたチビトランクスはブルマの姿に笑った。
「(……違うか)」
未来悟飯は気のせいだと思うことにした。
「だ、大丈夫ですか?」
トランクスが慌てて駆け寄って起こすと、ブルマは顔を押さえながら立ち上がった。
「あ、ありがとう君……ちょっとベジータ!?こんなか弱い美人妻を放り投げる馬鹿がどこにいるのよ!?」
「黙れ!貴様のせいで人造人間を逃したんだぞ!!」
「何よーっ!だったらさっさとあんたが倒してれば良かったんじゃない!何みんなで集まってトロトロ遊んでたのよ!!」
「何だと貴様!?」
「そ、そりゃないよな…ベジータも苦労してんだな…」
ブルマの言い分にクリリンはベジータに同情した。
「あ、あの落ち着いて下さい!子供の前で喧嘩は…」
「「貴様(あんた)は黙って(なさい)いろ!!」」
「は、はい!」
過去の両親からの怒声に思わず背筋を伸ばすトランクス。
「まあまあ、2人共。夫婦喧嘩してる場合じゃないよ。それにしても凄いねベジータさん、顔をぶつけたブルマさんを見てトランクス君、一発で泣き止んだよ。流石パパ」
「ちょっとトランクス~?ママの不幸を笑うんじゃないわよ~?」
「す、すみません…」
「何であんたが謝るのよ?」
「はい、ベジータさん」
謝るトランクスに首を傾げるブルマの横を通ってチビトランクスをベジータに差し出す悟林。
「何だ?」
「トランクス君、抱っこしてあげてよ」
「何故俺がそんなことを…」
「トランクス君のパパでしょ?」
「サイヤ人は子育てなどせんのだ」
「じゃあどうやって赤ちゃんのお世話するの?」
「サイヤ人は一定の年齢になるまで保育カプセルに入れられる。そこで必要な栄養と体調管理、排泄も管理されるのだ。その間、親に当たる者は戦地に向かう」
「「へえー」」
初めてのサイヤ人の新事実にブルマと悟林は興味深そうにベジータを見つめる。
「因みにそれってサイヤ人だけの子育てなの?」
「文明のある星では保育カプセルでの育成など一般的だ。何度も言うが地球は文明が低すぎる。」
「(親子が一番触れ合う時期も闘ってんなら妙に情が薄いわけだな)」
クリリンは妙にサイヤ人の情が薄い理由の1つが分かった気がした。
「でもさ、お父さんにも出来ることがベジータさんには出来ないってことだよね」
「何!?」
その言葉はベジータにとってかなり癪に障ったようだ。
「下級戦士のはずのお父さんは私達のことをすっごく面倒見てくれたのになー。下級戦士のはずのお父さんに出来るのになー。下級戦士のお父さんに出来ることが超エリートのベジータさんには出来ないのかー」
「黙れ!カカロットに出来ることが俺に出来んわけがない!貸せ!」
「はいはーい」
チビトランクスをベジータに渡すと後ろを向いてニヤリと笑い、そして案の定ベジータの顔を見た瞬間にチビトランクスが泣いた。
「くそ…黙れ…泣き止め…!」
「ベジータさん、超サイヤ人だから怖がるんだよ。普通に戻って」
「(超サイヤ人とかそれ以前の問題なような…)」
未来悟飯は泣き喚くチビトランクスを見つめながら胸中で呟く。
「…仕方ないなあ。トランクス君」
悟林が声をかけるとチビトランクスは泣きながらこっちを向いた。
「この人はトランクス君のパパだよ。何となく分かるでしょ?怖がることなんてないんだよ」
チビトランクスの手を開いてベジータの指を持っていくとチビトランクスはそれを掴んだ。
サイヤ人の野生の勘なのか、触れたことで何となく理解したのだろう、自分の父親だと。
チビトランクスは警戒を解いてベジータに笑った。
その顔に面食らったような表情を浮かべるベジータだが、次の瞬間ブルマに押し付けてそっぽを向いた。
未来悟飯はそっとトランクスの方を見ると嬉しそうな羨ましそうな寂しいような複雑な表情を浮かべていた。
「さーて、トランクス君もベジータさんに懐いたことだし。まずは状況を整理しよう。未来の悟飯はあのお爺さんをドクター・ゲロって言ってたよね?確かなの?」
「あれってやっぱりドクター・ゲロだったのね。科学者じゃ結構有名よ。嫌な奴らしいけど天才だったらしいし。生き続けたくて自分を改造したってとこかしら?」
「恐らくは…俺達の時代のブルマさんに見せてくれた資料に写っていたのとそっくりだった。多分、姉さん達がフリーザを倒したことで歴史そのものがズレてしまったのかもしれない」
「悟飯…未来の方だ。17号、18号と言う人造人間の特徴を教えろ。もう間違えるのはごめんだ」
ピッコロが呼ぶと現代、未来の悟飯が振り返ったため、未来悟飯の方と訂正すると情報提供を求めた。
「そ…そうですね。17号は長い黒髪の少年で首にスカーフを巻いています。18号は金髪の少女で服装は彼みたいな感じで…共通の特徴は冷たい目と丸いイヤリングそして服にレッドリボン軍のマークがあるのですぐに分かるはずです」
「お、女の子の人造人間かよ…」
未来悟飯が18号の説明の際に近い服装のトランクスを指差しながら説明すると、クリリンがやりにくそうな声を出す。
「ねえ、やっぱり手からエネルギーを吸い取るの?19号とドクター・ゲロは私達のエネルギー…気を吸収してパワーアップしてたんだけど」
「そ、そんな人造人間まで…17号と18号は気を吸収したりはしませんが、それ以上に厄介な存在です。エネルギーが無限で底がないんです。未来の悟林さんも奴らの無限のエネルギーに負けてしまったんです」
「そ、そっか…」
超サイヤ人の超パワーを上回る無限のエネルギーに全員の表情が若干強張る。
「それより孫悟空さんは?どうしてここに…」
「例の心臓病さ、君の言っていた…今さっきなっちまったんだ。」
「そ…それまで時間がズレてしまっていたのですか…」
「ブルマ、ドクター・ゲロの研究所の場所が分かるか!?奴は必ずそこに戻るはずだ」
ベジータがブルマを尋ねる。
科学者の間で有名だったのなら同じ科学者であるブルマならばドクター・ゲロの居場所が分かるのではないかと思ったのだ。
「え?場所?…え…と…確か北の都の近くの山じゃなかったかしら…洞窟を改造した研究所って噂があったはずよ…今もその場所が変わってなけりゃね。それにしてもドクター・ゲロがレッドリボン軍のお抱えだってのは知らなかったわ…」
「よーし!早速その研究所に行こうよ!」
「待て、お前はブルマとトランクスを連れて西の都に向かえ」
早速飛び出そうとした悟林をベジータが止めた。
「あ、そっか…ブルマさんとトランクス君を置いておくわけにはいきませんもんね」
悟飯が今のブルマには飛行機がないことを思い出す。
「…何で私がブルマさん達を…?さてはベジータさん、私にブルマさんとトランクス君を押し付けて自分だけ人造人間達と闘っていい思いをする気だね!?」
「…さあな?」
悟林の問いにニヤリと笑みを返すベジータに悟林は膨れた。
「嫌だよっ!私も人造人間と闘うの!ピッコロさんに横取りされたから今度こそ最後まで闘うの!!」
「人聞きの悪いことを言うな!お前も同意したろう!ベジータの思惑はともかく、お前は一度悟空の所に戻れ。悟空の意識が戻るまではお前が悟空を守るんだ」
悟林の言い方が誤解を招きそうだったのでピッコロが怒鳴り、万が一に備えて超サイヤ人になれる悟林は悟空の傍にいさせるべきだと考える。
「うう…不完全燃焼だよ…」
「姉さん、無理は止めてくれ。」
「2人をお願いします悟林さん」
「うぐぐぐ…むうううう…わ、分かったよ」
未来組からの懇願に悟林は悩みに悩んでブルマを西の都に連れていくことに。
「ところでベジータさん…本気ですか?人造人間と闘うなんて…無謀です」
「ほう?俺に意見をするのか?図体だけはでかくなったようだが、臆病なところは変わらんようだな。貴様も悟林と同じくサイヤ人の血を引いているのなら強い敵と闘いたいとは思わんのか?」
未来悟飯の言葉を一蹴するベジータ。
しかし、未来悟飯も引くわけにはいかない。
チビトランクスの父親である彼を死なせるわけにはいかないからだ。
「俺はそんなことに興味はありません…!あなたが死んだらトランクス君やブルマさんはどうなるんです!?あなたは人造人間の力を見くびり過ぎている!」
「…やはり貴様は見た目はカカロットに似ていても中身は弱虫ラディッツにそっくりだな、あいつも自分より強い存在にいつも怯えていやがったからな…そう言われればますます闘いたくなるのが本物のサイヤ人だ。臆病者はさっさと元の時代に帰りやがれ、目障りだ」
「ベジータさん!やっぱり駄目なのか…」
いくら自分の知っているベジータより穏やかにはなっていても闘いを求めるサイヤ人には弱い者の言葉は届かないのか。
「大丈夫じゃないの?私達が闘った人造人間より古いんだからベジータさんなら倒せるんじゃない?」
「姉さん…姉さん達は知らないんだ。あいつらの恐ろしさを…」
「とにかく追いかけましょう!二度とお父さんを失うわけにはいかない…!」
未来悟飯とトランクスが飛び出していく。
「お…お父さん?お父さんって言ったの?ど…どういうことかしら…あの子のお父さんも人造人間に殺されたっていうこと…」
「ブルマさん、何で気付かないの…?あの人は未来のトランクス君だよ。」
「え?」
「トランクス君がおっきくなった姿だよ。そして私の未来の弟子!分かった?トランクス君が私の弟子になるのは決まってるんだよ!トランクス君、おっきくなったら一緒に修行しようね?」
「駄目だって言ってるでしょ!?それにしてもトランクス!あんた結構良い男になるんじゃない!良かったわー!ベジータに似て目付きが悪いから心配しちゃったわよお母さん!」
「ケチ!まあ、ブルマさんの子供で良くあそこまで礼儀正しくなったよね。きっと未来の私と悟飯が色々頑張ったに違いない」
「何ですって!私ほど美しく上品な人間はいないわ!」
「自分で言うんだ…まあ、その辺りは後でゆっくり話すとして、西の都まで送るよ」
「気を付けてよ」
「大丈夫大丈夫、未来の可愛い弟子なんだから」
悟林がブルマを抱えると全員が飛び出していき、直後にヤジロベーが這い上がってきた。
「おい!俺もだ。忘れるな!」
「え?」
「早くしろ早く!」
「しょうがないなぁ…ヤジロベーさんも舞空術使えるようになれば?便利なのに」
「俺は闘わねえから必要ねえんだよ」
仕方なくヤジロベーも一緒に西の都に向かうのであった。
後書き
ベジータは前の話で悟林に勝ったことで原作よりも精神的な余裕がある状態。
ブルマを助けたのは本人にとっては気紛れです(ただ本人に妻子への想いの自覚がまだ薄いだけで)。
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