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IS 転生白書 オリ主が奏でる新しいインフィニット・ストラトス

作者:ハト胸
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放課後その1!

 
前書き
相川拓夢
 16歳、黒髪で青い瞳。
 ISに関する基礎知識はある模様。
 注意力が散漫な面あり。
 その他はおおむね良好。 

 
 「うう・・・・・・」

 「早くも死んだか」

 放課後である。
 一日目の授業日程が全て終了した。
 つまりIS学園に来て初のフリータイムである。

 俺の気分はそこそこ高い。
 三時間目にオルコットと一悶着起こしてしまったが、その後皆(オルコットを除いた)に謝罪した結果快く許してもらえた。
 それなりに、いいクラスメートに恵まれたようだ。
 
 一日目からあんな事したから、うわこいつ危ない奴なの!?と思われるかもとハラハラしていたんだが・・・。
 まぁそれが杞憂に終わってよかった。
 そのせいで四時間目の授業は中々頭に入らなくて困ったんだけどな。

 それが今日あったこと。
 んで、今の問題はコイツだ。

 「おい、一夏。・・・大丈夫か?」

 「拓夢、俺はどうやら・・・バカだったみたいだ」

 「なんだ今更かよ」

 「あぁ、そうなんだ・・・・・・ってうぉい!そこはフォローだろおぉぉ・・・」

 とまぁ、突込みが途中でしぼむくらい、今の一夏は疲弊している。
 その原因は授業にあった。

 今日の授業内容は確認みたいなもんだ。
 ISとはどういうもので、どんな機能があり、それはどういう効果を発揮するのか。
 そんな初歩的なものでも、必読である入学前に配布された参考書を捨てた一夏には難しかった、というか理解不能だったらしくな・・・。

 「まぁそんなに落ち込むな。参考書貰ったんだから、今日からちゃんと勉強しなおせばいいさ」

 「あぁ・・・そうだな。それしか無いよなぁ・・・」

 『ねぇあれが噂の?』
 『うわぁ本当に男の子だー』
 『あの座ってる方、すごく格好良くない!?』
 『わ、私は立ってる人のほうが・・・』

 落ち込む一夏を励ます俺。それを観察するかの如く、教室の外から騒ぐ女子の声が聞こえてくる。
 黄色い声ってのは、イメージとしては良いかもしれない。そりゃ男の濁声なんかと比べ物にならないくらいさ。
 だがな、人間とはなれる生き物であり、同時に飽きる生き物でもあるんだ。
 今日一日というか半日で、俺と一夏は女子から向けられる興味の視線及び話し声に飽きていた。
 言ってしまえば、ストレスがマッハでたまるって感じだ。

 これ、弾とか和馬にいったら嫉妬されんだろうなぁ・・・。

 特に昼休みが酷かったらしい。
 俺は自前の弁当を持ってきていたから教室で食べたんだが、一夏は折角だからと学食へ行った。
 ・・・それはもう、凄かったらしい。
 まず、中に入れば全方位からの視線。食べ物の券を買うのにも注目され、席を探すと人ごみが割れる。モーゼ、あるいは初めて来日したパンダの気分だったらしい。
 席について食べ始めてもやまない視線。食通の一夏が、料理の味が分からなかったとは、これいかに?

 といった具合に、とにかく辛かったそうだ。

 「ああ、相川君に織斑くん。まだ教室に居たんですね、よかったです」

 「あー、真耶先生。どーしたんですか?」

 真耶先生が教室の前のドアから駆け寄ってきた。
 あ、いきなり山田先生から真耶先生に呼び方が変わってるのに気が付いたか?
 なんでかっていうと、単純に親しみやすかったから。
 動作というか仕草と言うか、ともかく可愛いのだこの先生は。
 だから苗字で呼ぶのではなく、ついつい名前で呼んでしまう。

 しかし、何のようだろうか?

 「えっとですね、寮の部屋が決まりました」

 「あー、そうなんすか。・・・・あれ、俺達って一週間は自宅通学だったんじゃ?」

 「そうなんですけど、どうやら事情が変わったらしくむりやり部屋割りを変更したらしいです。はい、これが寮の番号と鍵です」

 「あ、どもども」

 どうやら、そう言う事らしい。
 最初は寮の部屋の調節がつかない為、自宅から一週間ほど通学してきて欲しいと言われていた。俺もその気で、荷物とか持ってきてないんだよなぁ。
 で、なんだっけ?・・・あ、事情が変わったんだっけか。それで今日から寮生活しろってこと。

 真耶先生は、俺と一夏に紙と鍵を一つずつ手渡してくれた。
 手ちっさいよなぁ・・・。

 「どうしたんですか?」

 「いや、真耶先生の手。小さくて可愛いなぁと思いまして」

 「なぁっ!かか、からかっても駄目ですよ!?」

 「いやいや、本音ですって」

 「ほほほ、本音って。・・・だ、駄目ですよ!そんな、生徒と教師なのに・・・・」

 あれ?この人なに言ってんだろう。
 生徒と教師だから駄目?
 なんか勘違いって言うか、暴走する人だなぁ・・・。面白い。

 「駄目なんですか?こんな「そこまでにしておけ」に、も・・・・。あ」

 バカァン!!

 「ぐぇ!?」

 とてつもない、今日一番の威力の出席簿アタックが俺の脳天にクリーンヒット。
 あ、やばいかも、星が見えるよー・・・・。

 「教師をからかうな、馬鹿者が」

 ご、ごもっともです。

 「も、もうしわけありません・・・」

 平にご容赦ください。
 恥も外聞も捨て去り、俺は思いっきり頭を下げる。

 おい外野の女子、俺はMじゃない!そんな目で見るな、そして変な噂ながすな!!

 「ほら、お前達の荷物だ」

 「あ、ありがとう千冬ね「織斑先生だ」・・・織斑先生」

 「お心遣い、誠に感謝いたします」

 「普段からそうやって殊勝な態度だといいのだがな?」

 「精進します」

 「あぁ、そうしろ」

 ちふゆさ・・・、織斑先生の冷たい視線で鳥肌がたった。
 なんだこれ、怖すぎだろこの人。

 「あれ?俺と一夏の部屋って違うんですか・・・」

 「ん?・・・本当だ。どういうことですか?」

 「あぁそれはだな、単に個室が一つしか使用できなかっただけだ。だから織斑は相部屋になってもらう」

 おぉー。てことは俺個室?やったぜ!IS学園でのセーフハウスが出来た気分だ!!
 逆に一夏はへにゃった。まだ耐えなきゃいけないのかよ、みたいな感じだ。

 だが、逆に考えろ。
 俺は一夏の肩を組んで、窓側のほうに向かせる。
 ふふふ、今から俺がとっておきの策を授けてやろう。

 「・・・おい一夏、お前これはチャンスだぞ?」

 「・・・なんでだよ」
 
 「・・・今俺達が注目されてるのは、つまりは珍しいからだ」
 
 「・・・あぁそうだな」

 「・・・珍しいから情報が足りない、だから自分で見に行こう。それが今の女子達の考えだ」
 
 「・・・そのくらい分かってるぞ?」

 「・・・なら話は早い。お前、同室の子に情報を流してもらえ」

 「・・・それってなんの意味があるんだよ?」

 「・・・情報が流れるってことは、お前のことがある程度知りわたるってことだ。つまり少しは珍しくなくなる」

 「・・・そうか、情報を流したらこの視線地獄が弱まるってことか!」

 「・・・その通りだ。そして同室の子とも友達になれば、学園での交友関係も広がるぞ。つまりいろいろ教えてもらえる友達ができる」

 「・・・それは確かに魅力的だな。よし、じゃあ早速行かないとな!」

 「「おし!」」

 話は纏まった。
 これで俺の個室で、ごねられる事は無くなった。
 
 『きゃー!みてみて肩組んでるわよ!』
 『え、えっ。あの二人ってそういう関係なの?』
 『確か昔からの友達だって噂が・・・』
 『調査班仕事よ、あの二人の交友関係を洗いだして!』

 おい、なに話してんだやめろ!
 なんだかまずい気配を感じる。女子って団結すると怖いからな・・・。

 「じゃあ、時間をみて部屋に行ってくださいね。夕食の時間は6時から7時、寮の一年生食堂でとってください」

 「部屋にシャワーが付いている。あと大浴場があるが、お前らは使えん。理由は、わかるな?」

 勿論です。
 女子と一緒に風呂は入れませんから。

 なにか言おうとした一夏を制し、ここはスムーズに切り抜ける。
 俺は早く一人部屋に行きたいんだ。

 「それじゃあ、私たちは会議があるのでこれで。相川君、ちゃんと寮に帰るんですよ。途中で女の子をナンパしたりしちゃ駄目ですからね」

 さて、先生がたは居なくなるし。俺も荷物をもって早く部屋にいかなきゃな。
 言われたとおり、途中で女子をナンパしないで・・・・・・・、あれ?

 「いやしませんよ!待ってください真耶先生、俺そんなキャラに見えますか!?」

 「だめだ拓夢、もう居ない」

 「く、くっそおおおおおおお!!」

 遅かった。
 どうやら俺は、ナンパなキャラ位置になってしまったようだ。
 純粋無垢な俺を捕まえて、ナンパキャラにするとは。真耶先生、恐ろしい子。




  
 

 
後書き
何故か拓夢がナンパキャラに!
まぁ先生を弄ろうとした報いですね、自業自得です。 
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