恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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第百九話 張三姉妹、呼ばれるのことその十
「胸が大きいと肩が凝るなんてないのだ」
「しかしだ。実際に私は」
「じゃあお姉ちゃんもなのだ?」
「そうだ。当然義姉上もだ」
肩が凝るというのだ。
「よく言っておられるぞ」
「そこまで胸が大きかったら悩みにならないのだ」
「私の胸の話が出たけれど」
ふとだ。キングがまた言ってきた。
「舞なんか凄いわね」
「あれはもうバインバインなのだ」
また不機嫌な顔で言う張飛だった。
「暴力なのだ」
「胸が大きいのは暴力なの」
「そう、暴力に他ならないのだ」
「胸か。そういえば」
ここで関羽はあることに気付いて言う。
「よく呂蒙殿や郭嘉殿が言われるが」
「あの二人は中身ね」
「それと袁術殿もだ」
彼女の名前も出る。
「胸が大きいことを自慢する者は駄目だと」
「あの三人最近貧乳教の幹部になったそうね」
「それはどうなのだ」
「あの三人が正しいのだ」
張飛は彼女達の側につく。
「胸が大きいことはそれだけで駄目なのだ」
「中もそうなるのか?」
「無論なのだ。中の人も大事なのだ」
張飛の主張はここにも及ぶ。しかしだ。
中の話ではだ。関羽はこう言うのだった。
「私はそれを言えばだ」
「どうなのだ?」
「低いぞ」
そうだというのだ。
「意外に思うかも知れないがだ」
「そうなのだ?そうは見えないのだ」
「一五四程だ」
「こちらの世界の単位ではね」
「そうだ。私はあまり大きくはないぞ」
関羽は自分のことをこう話す。
「それとだ」
「それとなのだ?」
「義姉上はより小さい」
劉備もだ。中はそうだというのだ。
「私よりもさらにだ」
「ううむ、そういえば呂蒙も」
「あの御仁も中はそうだ」
「あとは曹操のところの猫耳軍師もなのだ?」
「そうだな。かなりな」
「胸だけでなく背もあるのだ」
中の話はさらに続く。
「けれど背はあれなのだ」
「どうだというのだ?それは」
「意外と甘寧が大きそうなのだ」
「そうだな。甘寧殿はどうやらだ」
どうかとだ。関羽は話す。
「あちらの世界で言うと百七十はあるな」
「女にしては大きいのだ」
「中の話をすると止まらないわね」
キングは苦笑いと共に述べた。
「さっきは私の話だったし」
「ううむ。胸や背の話もだな」
「どうしてもそうなるのだ」
そんな話もする彼女達だった。彼女達にとってみれば切り離せない話だった。
しかしその中でだ。闇の中では。
ゲーニッツがだ。笑いながら言うのだった。
「どうやら気付かれた様ですね」
「この赤壁にですね」
「俺達がいることがだな」
「はい、どうやら」
こうだ。彼は于吉と左慈に話す。
「それで今出陣の用意をしています」
「ではですね」
「俺達もだな」
「はい、楽しむ用意をしましょう」
ゲーニッツはまた言った。
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