レーヴァティン
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第二百二十三話 奥羽に目をその十二
「是非な」
「そういうことだな」
「鳥の肝にしてもだ」
これもというのだ。
「ビタミンが多くだ」
「栄養の塊でだな」
「脚気も防げる」
事実脚気に非常にいい、玄米や麦それにこうしたものを食べていると脚気にはならないのである。栄養学的にも証明されている。
「だからな」
「食うべきだな」
「是非な」
こう言うのだった。
「食ってもらう、白米を食うのはいいが」
「それだけではな」
「栄養不足になる」
脚気にしてもそうである、白米だけを食べているとなってしまう。これも偏食の問題となるだろうか。
「だからな」
「食ってもらうか」
「家畜や獣は内臓もな」
「そうしてか」
「健康になってもらう、俺は痩せろとは言わない」
決して、そうした言葉だった。
「何があってもな」
「むしろ太れだな」
「ある程度その方がいい位だ」
「脂肪もないとな」
「筋肉もだが」
「その両方があってだな」
「いい、極端に痩せているとな」
起きた世界でのダイエットのし過ぎでかえって健康を害している人のことを思いだしそのうえで話した。
「かえってだ」
「よくはない」
「だからだな」
「食ってもらう」
内臓もというのだ。
「是非な」
「そうしてだな」
「太ってもらうということだ」
「痩せろとは言わないな」
「自分が力士の様で他人に痩せろと言う教師も知っている」
英雄はこうも言った。
「見てすぐに思った」
「自分を見ろ、ね」
奈央が応えた。
「そう思ったのね」
「そうだった」
「実際に」
「自分が嫌だと思ったならだ」
それならというのだ。
「決してだ」
「言わないことね」
「だから俺はこの世界でもな」
「痩せろとは言わないわね」
「流石に太り過ぎは健康に悪いと思うが」
それでもというのだ。
「しかしな」
「痩せているよりも」
「太っていた方が健康だからな」
そう見るからだというのだ。
「だからな」
「そうしてもらうのね」
「バランスよく多く食ってもらい」
「健康になってもらうわね」
「是非な、では今はな」
「私達はね」
「カレーを食う」
こう言ってだった。
実際に十三人でカレーを食べていった、こうしたものを食べさせていくことも政と考えながらそうしていった。
第二百二十三話 完
2021・8・23
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