イベリス
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第二十三話 愛と二人でその七
「煙草は吸ってもね」
「二十歳からで」
「それでね」
「マナーも守る」
「そうしてね、歩き煙草なんてね」
それこそというのだ。
「何があってもよ」
「したらいけないわね」
「昔は多かったけれど」
「歩き煙草も」
「危なかったのよ」
「やっぱりそうよね」
「だからね」
それでというのだ。
「咲ちゃんもね」
「煙草を吸っても」
「注意してね」
「マナーも守ることね」
「あと覚悟してね」
「覚悟?」
「身体に悪いことは」
煙草はというのだ。
「そのことはね」
「ああ、煙草はね」
咲もそのことは察して頷いた。
「確かにね」
「身体に悪いでしょ」
「ええ」
その通りだと答えた。
「それもかなりね」
「だからね」
「そのことも覚悟して」
「吸うことね」
「あと頭の悪い人が煙草吸ったら」
「余計に悪くなるのね」
「そんな気がするわ」
こう咲に話した。
「どうもね」
「そうなの」
「そうした人が歩き煙草とかするのよ」
「それで人に迷惑かけるのね」
「そう思うわ、というか私煙草吸わないから」
愛は全く吸わない、もっと言えば興味もない。
「これ位しかね」
「言えないのね」
「そうなの」
これがというのだ。
「まあ咲ちゃんは吸うタイプじゃないわね」
「興味ないわよ」
咲もこう答えた。
「お酒にはあっても」
「そうよね、私もよ」
「お酒は好きでもね」
「煙草はでしょ」
「私も身体に悪いの知ってるから」
だからだというのだ。
「お父さんもお母さんも吸わないし」
「うちもよ」
愛の両親もというのだ。
「煙草はね」
「そういえば叔父さんと叔母さんも」
「うちの家族皆吸わないから」
「うちはモコもいるから」
愛犬の話もした。
「煙草吸う人がお家に来てもね」
「吸ってもらわないの」
「ベランダでね」
そこでというのだ。
「吸ってもらってるの」
「そうなのね」
「やっぱり吸う人はいるから」
だからだというのだ。
「そうした人にはね」
「吸ってもらって」
「それでね」
そのうえでというのだ。
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