レーヴァティン
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第二百二十一話 道を調べたうえでその三
即座に自分達が今いる場所の罠のチェックをした、すると幸い何もなくその後でボタンを押した。するとだった。
岩が下に下がった、そうして道が開いた。一行はその動きを見てからだった。
岩の先に来た、そこも洞窟だったが。
左手の遥か先に光が見えた、久志はその光を見て言った。
「あそこが出口だな」
「間違いないね」
淳二もその光を見て答えた。
「考えた抜け道だったね」
「ああ、そしてな」
「もう敵の王様もね」
「家臣や兵達もな」
「逃げたね」
「そうだな、やっぱりな」
「間に合わなかったね」
「追い付けなかったな」
「それは仕方ないね」
「知らない道を進むとな」
それも調べながらだ。
「そうしたらな」
「進むのも遅いよ」
「そうだね、それでここにもボタンはあるから」
淳二は下がった岩のすぐ傍の洞窟の壁を見て言った。
「これをな」
「押せばか」
「岩がね」
下がったそれがというのだ。
「上がるね」
「一旦上げてみるか」
「そうしてみようね」
こう言って一旦ボタンを押すと上がった、そしてまた押すと下がった。そのことを確認してからだ。
一行はその光に向かって歩いた、すると。
森に出た、久志はその森を見回して言った。
「この森からな」
「もう逃げたわね」
清音が応えた。
「王様達は」
「そうだな、じゃあ俺達もな」
「これでよね」
「帰ろうな」
「追わないわね」
「この森は知らないからな」
はじめて来た場所だからだというのだ。
「これまではほぼ一本道だったから行けたが」
「森だとね」
「何処に行けばいいかなんてな」
「わからないわね」
「だったらな」
「もうこれで」
「追わないでな」
そのうえでというのだ。
「城に帰ろうな」
「そうするわね」
「ああ、それでな」
「お城でね」
「どうするか話そうな」
これからのことをというのだ。
「そうしような」
「それじゃあね」
「ああ、戻ろうな」
こう言ってだった。
久志は仲間と共に城に戻った、そして城に戻ると一旦休憩を取ってそうしてからであった。彼は仲間達に言った。
「これからな」
「はい、イングランドもです」
順一が応えた。
「掌握しました」
「ほぼな」
「アイスランド、ウェールズもそうで」
「残るはスコットランドだな」
「この国だけですね」
「そうだな、それじゃあな」
それならというのだ。
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