恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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第百八話 怪物達、世界を語るのことその三
そんな話をしながらだ。チンが来るとだ。こう彼に言った。
「あんた本当にやるのか?」
「そうでしゅ。麻雀は徹夜でやってこそでしゅ」
これがチンの言葉だ。
「だからでしゅ。やるでしゅよ」
「そうか。徹夜か」
「アクセルさんは徹夜は苦手でしゅか」
「ボクサーだから健康管理はしっかりしてるんだよ」
だからだというのだ。
「マイケルもセコンドについてな」
「ああ、だからな」
そのマイケルが出て来てだ。彼もチンに話す。
「徹夜ってのはいただけないな」
「それはあまり面白くないでしゅね」
「遊びは程々にだよ」
アクセルはまたチンに言った。
「それで身体壊したら何にもならないだろ」
「麻雀は一晩やってこその麻雀でしゅが」
「全く。変わっておらんのう」
タンがだ。ひょっこり出て来てチンに述べた。
「麻雀をするからと呼ばれてみればそれか」
「あっタン先生お久し振りでしゅ」
「昨日会ったところじゃろうが」
「そうでしゅたか」
「そうじゃ。しかしチンよ」
師としてだ。彼に話すのだった。
「今は何時戦になるかわからん」
「戦でしゅか」
「戦の前には身体は休めておくものじゃ」
言いながらだ。タンは白い眉の奥のその目を光らせる。そしてそのうえでだ。弟子に対して話すのだ。
「だから麻雀もよいがじゃ」
「程々にでしゅか」
「そうじゃ。どうで」
その目でだ。チンをさらに見ての言葉だった。
「一晩かけて金を巻き上げるつもりじゃろう」
「うっ、それは」
「全く。相変わらずじゃな」
呆れた声でだ。チンに話していくのだった。
「こと金のことについてはがめつい」
「お金は命でしゅ」
あくまでこう言うチンだった。
「だからいいのでしゅ」
「あんたまさかと思うが」
マイケルが真剣に疑う顔でチンに問うた。
「結構汚いこともしてないか?」
「それは主観の違いでしゅ」
「ああ、このおっさんはな」
ここでまた話すアクセルだった。
「裏の世界にも顔が利くからな」
「じゃあ悪い奴か」
「とはいっても根っからの悪人という訳でもないのじゃ」
タンはこのことはしっかりと保障した。
「殺人や麻薬や臓器売買はやってはおらん」
「私はそんな外道はことはしないでしゅよ」
それは自分でも必死に主張するチンだった。
「精々裏カジノやそうしたこと位でしゅ」
「あと八百長じゃな」
タンがまた弟子に突っ込みを入れる。
「まあそんなところじゃな」
「とにかく殺人とかは大嫌いでしゅよ。人を殺したこととかはないでしゅ」
「ああ、そうなのか」
それを聞いてだ。マイケルも何とか納得した。
「殺人とか麻薬をやってないなら救いはあるな」
「だからおいも捕まえたりしないっちゃよ」
ホンフゥまで出て来た。
「金に汚いわ趣味が悪かだけれど捜査には協力してもらってるっちゃ」
「ホンフゥさんは向こう見ずで困るでしゅよ」
今度は二人で話す。
「全く。無鉄砲とはホンフゥさんのことでしゅ」
「悪人を捕まえるのに遠慮はいらないっちゃ」
「死んでもいいでしゅか?」
「おいはそう簡単には死なんっちゃよ」
「いや、死ぬ時は死ぬぞ」
アクセルはこのことはしっかりと言う。
「だから気をつけろよ」
「うっ、アクセルは厳しいっちゃね」
「あんたも親がいるだろ?だったら悲しませる様なことはするなよ」
「だからっちゃ」
「そうだよ。特に母親は大事にしろよ」
母親思いのアクセルらしい言葉だ。
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