イベリス
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第十九話 両親と姪の会話その三
「それでも中身はいいわね」
「だからこれは好きでやってて」
「それでなの」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「中身はね」
「この通りなのね」
「守るべきところは守って」
そうしてとだ、愛は咲の母に話した。
「悪い人とも付き合わないで」
「悪いこともしないのね」
「そうよ、アウトローなことなんて」
とてもというのだ。
「しないわよ」
「昔からの通りね」
「変なお金の使い方も」
これもというのだ。
「しないわ」
「そこも真面目ね」
「お酒は飲むけれど遊びはカラオケとかでアルバイトもね」
「ちゃんとしてるのね」
「働いてお金を儲ける」
そうしていることも話した。
「そうしてるわ」
「変なお金の稼ぎ方していないわね」
「真っ当に働くのが一番でしょ」
何といってもというのだ。
「やっぱり」
「それはね」
姪の言葉にその通りだと頷いて答えた。
「そうよ、援助何とかとか」
「ああいうの絶対にしないから」
愛は強い声で答えた。
「私はね」
「そうなのね」
「愛人契約とかパパ活とか」
「そういうこともよね」
「絶対にしないから。お金が欲しいなら」
それならというのだ。
「私はね」
「アルバイトしてなのね」
「稼ぐわ」
そうするとだ、自分の叔母に話した。
「そうしてるわ」
「真面目になのね」
「そう、汗水流して働いて」
そうしてというのだ。
「お金を手に入れて」
「それで遊んでるわね」
「それで遊ぶにしても」
「遊ぶことは好きね」
「大好きだけれど」
それでもというのだ。
「間違ってもドラッグなんてしないわ」
「それは当然よね」
「あんなのするなんて」
叔母に強い声で言った。
「気が知れないわ」
「身体も心もボロボロになるわよ」
「だからよ。あと私ギャンブルとかもね」
「しないのね」
「そっちも興味ないから。ゲームは好きだけれど」
それでもというのだ。
「そういう遊びもね」
「しないわね」
「それ位なら貯金してるわ」
「貯金してるの」
「少しはね。いざって時もあるから」
金を使う時があるというのだ。
「だからね」
「貯金もしてるのね」
「そうよ」
「それはいいことね」
「ええ。ただね」
「ただ?」
「私いじめられた経験ないし」
愛は自分から言った。
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