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先生は猫

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第二章

 雌だったのでミーと名付けた、ミーは非常にだった。
 人懐っこく大人しく愛嬌があってだった。
 志穂も両親も自然と彼女が好きになって可愛がる様になった、特に志穂がそうしていたがある日だった。
 母は夫にこう言った。
「最近徐々にだけれど」
「どうしたんだ?」
 夫は妻に問うた、眼鏡をかけた穏やかな顔である。
「一体」
「志穂の成績が上がってるの」
「そうなんだな」
「徐々にだけれどね」
「これまで成績はな」
 どうしてもとだ、夫は妻に話した。
「お世辞にもだったが」
「それがなのよ」
「よくなってきてるんだな」
「ええ、それで考えたらね」
 それでとだ、妻はさらに話した。
「ミーちゃんが来てなのよ」
「あの娘がか」
「徐々に上がってきているの」
「そうだったのか」
「あれね、ミーちゃんと一緒に遊んで」
 そうしてというのだ。
「リラックス出来てね」
「それでか」
「そう、だからね」 
 それでというのだ。
「ミーちゃんが来てお家の雰囲気も変わったし」
「明るくなったよな」
「これまで以上にね、けれどね」
「志穂にとっては」
「私達以上によかったみたいね」
「笑顔でいる時間も増えたしな」
「だからね」
 妻はさらに話した。
「あの娘には感謝しないとね」
「ミーちゃんにはな」
「そうしていきましょう」
「本当にな」
 二人でこう話してだった。
 志穂のことを喜んでいた、事実彼女は。
 成績が上がっていた、それである国語のテストの点を見てだった。
 クラスメイト達は驚いて言った。
「九十三点!?」
「あのテスト難しかったのに」
「皆七十点がやっとなのに」
「特に漢字が難しくて」
「それで九十三点って」
「凄くない?」
「それに最近の志穂ちゃんって」
 さらに言うのだった。
「どの教科も凄いよね」
「国語だけじゃなくてね」
「社会も理科も」
「前はそんなによくなかったのに」
「どんどんよくなって」
「いつも九十点以上取ってるし」
「百点もざらで」
 そうなっていてというのだ。
「一体どうしたの?」
「お勉強してるの?」
「うん、何か最近お勉強がはかどってね」
 志穂自身もクラスメイト達に話した。 
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