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レーヴァティン

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第二百十六話 王国の終焉その四

「撃て!」
「撃て!」
 命令が複唱されてだった。
 轟音と共に大砲達が火を噴いた、すると。
 砲弾が王国軍を襲った、正面から攻撃を受けた彼等は文字通りに薙ぎ倒され吹き飛ばされた。そうして突撃が止まったところで。
 久志はさらにだ、命令を下した。
「銃撃とだ」
「術での攻撃だね」
「ああ、今だ」
 砲兵の前から左右に散った彼等を見つつ淳二に応えた。
「敵の動きが砲撃で止まった」
「それならだね」
「ここでさらにな」
「一撃を浴びせて」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「今度はな」
「そうして攻めるね」
「ああ」
 まさにというのだ。
「そうしてな」
「騎兵隊を突っ込ませる」
「前からの砲撃とその攻撃を浴びせてな」
 銃や術での攻撃をというのだ。
「怯ませたところで」
「後ろから騎兵が突っ込む」
「これで勝ちだ」
 戦が決まるというのだ。
「確実にな」
「じゃあね」
「ああ、攻めるな」
 こう言ってだった。
 久志は今度は歩兵達に銃や術で攻撃させた、そこには弓もあった。
 砲兵の左右に展開していた彼等の攻撃も受けて王国軍は突撃を止めたところからさらに怯んだ、そこで。
 後ろから帝国軍騎兵隊が来た、その一撃を察して前に出るが。
 久志はもう手を打っていた、彼等の前に今度は槍兵を置いていた、そうして完全に逃げ道を塞いだうえで。
 総攻撃にかかった、もう後は王国軍はどうすることも出来なかった。
 最後の一兵まで戦い倒れた、その中には国王もいて王は自ら剣を抜いて果敢に戦い帝国のある騎士と一騎打ちを演じ馬から落とされた、それでだった。
 勝負はあった、久志は高らかに言った。
「よし、これでな」
「戦は終わったわ」
「ああ、敵の王様は捕虜にした」
 今しがたとだ、双葉に答えた。
「それで敵軍も殲滅したし」
「だからな」
 それでというのだ。
「これでだ」
「戦は終わったわね」
「勝ち鬨を挙げるんだ」
 久志は笑顔で言った。
「そしてな」
「そのうえでね」
「戦場の後始末をしてな」
 そしてというのだ。
「そのうえでな」
「パリに入城ね」
「それで王国は終わりだ」
 王国との戦はというのだ。
「完全にな」
「そうなるわね」
「それで王国の領土をな」
 それをというのだ。
「帝国に加える、ただパリを占領したら」
「その後はすぐにね」
「連合王国だ」 
 この国だというのだ。
「あの国にな」
「兵を進めるわね」
「湖峡を渡ってな」
 そうしてというのだ。
「あの国に入るな」
「そうするわね」
「ああ」
 双葉に答えた。 
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