レーヴァティン
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第二百十六話 王国の終焉その三
「その後ろからな」
「攻撃を加えますね」
「銃や術でな」
そうしたものでというのだ。
「これまで通りな」
「そうして敵を防ぎつつ」
「左右に歩兵を展開させてな」
「敵軍の後方に騎兵隊を突進させ」
「包囲殲滅する」
「まさにその流れですね」
「ああ、しかし強いな」
その突進と勢いを見て久志は源三に言った。
「これは」
「そうですね」
「槍襖を作ってもな」
それでもというのだ。
「これはな」
「突破されますね」
「そうなるかもな」
「あまりにも勢いが強いので」
「だからな、これはまずいな」
こう言うのだった。
「突破されるな」
「ではですね」
「ああ、砲撃だ」
それを行うというのだ。
「真正面に向けてな」
「そうしますか」
「ああ、放物線に撃たずに」
普通に撃つのでなくというのだ。
「ほぼ水平にな」
「撃ちますね」
「ああ」
そうするというのだ。
「ここはな」
「そのうえで」
「敵の突撃を止める」
「砲撃によって」
「砲兵隊は前だ」
久志は早速指示を出した。
「それで一斉射撃だ、砲弾は全て炸裂弾だ」
「わかりました」
「ではすぐに砲撃用意に入ります」
「そしてそのうえで」
「突撃して来る敵にですね」
「一斉射撃だ」
それを行うというのだ。
「吹き飛ばすぞ」
「わかりました」
「ではその様にしましょう」
「これより」
「そして砲撃の後でな」
久志はさらに言った。
「今度は銃と術の一斉射撃だ」
「そうしましょう」
「ではここで」
「その様にして」
「敵の突撃を止めて」
「そのうえで」
「さらにそうしてな」
銃や術の一斉攻撃を加えてというのだ。
「もう一度攻勢に出るぞ」
「最初は守っていましたが」
「今は受け手ですし」
「それで突撃を止めて」
「そうしてですね」
「攻めるな」
こう言ってだった。
久志はまずは砲撃の用意をさせた、砲兵達はすぐに全ての大砲に炸裂弾を込めた。そのうえでだった。
砲兵隊の前にいた兵達がさっと左右に散った、今まさに突撃に入ろうとしている彼等の前に横に並んだ大砲が姿を現したかと思うと。
ページ上へ戻る