レーヴァティン
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第二百十五話 渡河その六
「おかしいでござる」
「戦わかってないよな」
「親御さんやお祖父さんの言葉かも知れないでござるが」
「あの将軍様も言ってそうだな」
「ああした国でござるから」
この言葉で充分だった。
「だからでござる」
「十万回の戦いに勝ったとかな」
「そこまで戦えるか」
進太は全く信じていなかった、他の誰もがだ。
「荒唐無稽でござる」
「本当にな」
「おかしいでござる」
「どうやって十万回も戦ったんだ」
当然久志も信じていない、そのうえでの言葉だ。
「一日十回でもな」
「二十七年と少しでござる」
「ゲームだとな」
格闘ゲームやRPGのバトルならというのだ。
「まあそれ位はな」
「するでござるな」
「色々ゲームをやってトータルでな」
それでというのだ。
「やっていったらな」
「十万はいくでござるな」
「将軍様はゲーマーだったんだな」
「それもかなりやり込んでいる」
「仕事と酒池肉林の合間はずっとゲームか」
「寝る間も惜しんで」
「身体に悪そうだな」
信じていないまま言うのだった。
「よく寝た方がいいな」
「全くでござる」
「そこまでやるよりな」
「まあな、そうしたお笑いは置いておいてな」
美奈代はこう言った。
「とりあえず戦わずしてな」
「勝つことだな」
「それが最善でな」
そしてというのだ。
「出来るだけ楽に勝つ」
「損害を出さないでな」
「そうしくのがな」
「最善だな、それじゃあな」
「敵の士気を落としていこうな」
「そうしていこうな」
「それで飯もな」
久志はこちらの話もした。
「どんどんな」
「食べてくな」
「そっちも忘れないでな」
即ち補給もというのだ。
「やっていこうな」
「ほなな」
「オレンジとか果物も」
こういったものもというのだ。
「兵達にな」
「食べてもらうな」
「ザワークラフトに」
それにというのだ。
「そういうものもな」
「食べてもらって」
「そしてな」
「オレンジとかもやな」
「レモンでもライムでもいいさ」
柑橘類ならというのだ。
「やっぱりずっとな」
「ビタミンは摂らんとあかん」
「パンに肉に」
「そうしたもんも食べて」
「健康な状態で戦うんだよ」
「そうせな満足に戦えん」
「この浮島はパンやジャガイモが主食だから」
久志はさらに話した。
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