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八条学園騒動記

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第六百二十三話 茶道の部室へその九

「当時のキリスト教と共産主義は似ているんだ」
「自分達と違うとなると容赦しなくて」
「皆殺しとかするから」
「同じ様なもので」
「危険だったのね」
「しかも文明的じゃないね」
 菅はこの言葉も出した。
「どっちも」
「むしろ文明を後退させる」
「そんな風だったわね」
「実際キリスト教で欧州はかなり野蛮になったよ」
 ローマ帝国で国教になってからだ。
「前からだったのが」
「余計にね」
「そうなっていったわね」
「暗黒時代なんて」
 西ローマ帝国が崩壊しゲルマン人達が彼等の諸国家を建国してからだ。
「もうね」
「無茶苦茶で」
「五胡十六国みたいなね」
「五胡十六国時代も酷かったけれど」
「その時の欧州もね」
「暗黒時代と言われるだけあって」
「酷かったわ」
 そうだったというのだ。
「本当にね」
「それからも酷かったし」
「欧州の歴史なんてね」
 菅はこう言った。
「果てしない殺し合いだよね」
「うん、宗教や宗派が違う」
「あとちょっとした国益の衝突で」
「もう何かあるとね」
「戦争だったわね」
「三十年戦争とかね」
 菅はこの戦争の名前も出した。
「最悪だったね」
「カトリックとプロテスタントでね」
 七海もその戦争について話した。
「両方共無制限に殺し合ったのよね」
「一般市民でもね」
 彼等も武器を取ることがあったから余計に始末が悪かった。
「容赦なくね」
「最悪よね」
「だからね」
「酷いことになったのよね」
「お互いに」
 カトリックもプロテスタントもというのだ。
「そうし合ってね」
「もう、だよね」
「残ったのは」
 それはというと。
「廃墟と屍ばかり」
「救い様がないわね」
「そうした戦争ばかりしてきたのが」
「エウロパね」
「それでそれと一緒に」
 お互いに戦争をする中でというのだ。
「侵略していったから」
「他の大陸をね」
「それでそこでもね」
「破壊と殺戮ね」
「キリスト教を悪用してね」
「とことん野蛮で邪悪な連中ね」
「エウロパ人の性質にはね」
 菅はまたこう言った。
「生来邪悪なものがあるんだよ」
「そうとしか思えないわね」
「だからキリスト教だってね」
「捻じ曲げて」
「それでああしてね」
「殺して殺し合う材料にしたのね」
「普通にいい宗教でも」
 連合でもキリスト教の信者即ちクリスチャンは多い、特にカトリックの信者が多くバチカンも影響力が大きい。  
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