猫の様なのは
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第二章
遥はその性格と行動のまま頑張っていった、すると卓球の方はひたすら腕を上げてそうしてだった。
レギュラーにもなった、だがそれは練習や彼女の性格によるものだけでなく。
「身体の調子いつもいいな」
「ああ、遥ちゃんはな」
「それはどうしてなんだ?」
「練習いつも真面目にしてるからか?」
「それでも体調管理はそんなにしてないだろ」
「これといってな」
遥を知る者はいつも健康な彼女を見てそのことを不思議がった。
「猫ってそうしたことまで考えないしな」
「しっかりした体調管理とかは」
「ただ食べて寝るだけで」
「遥ちゃんだってな」
「これといってだしな」
「それで何でいつも体調がいいんだ」
このことが不思議だった、だが。
休日の他校との練習試合の時の昼の休憩の時にだった、理恵は遥の弁当を見て笑って言った。
「お野菜があるのはいいことにして」
「それで、ですか」
「いつもお魚か鶏肉あるわね」
「好きなんで」
遥は理恵に笑顔で答えた。
「子供の頃から」
「そうよね」
「それも猫みたいって言われますけれど」
「猫はお魚や鶏肉好きだしね」
「はい、それで食べてますけれど」
それもいつもというのだ。
「うちのお母さんもいいことだって言ってくれてますし」
「お魚や鶏肉をよく食べるとね」
「はい、それで私何時でもです」
今度は遥の方から言ってきた。
「目を閉じたらすぐにです」
「寝られるのよね」
「電車の中でもそうで」
「バスの移動中でもよね」
「もうすぐに寝られます、お家でも」
そこでもというのだ。
「ベッドに入ったら」
「寝られるのね」
「そうなります、それでちょっとしたことで」
「起きるのね」
「そしてそこからすぐに寝られます」
「それも猫みたいね、猫ってよく寝てね」
『寝る子』という言葉が語源とも言われている、『ねるこ』から一文字抜けてそうしてなったというのだ。
「ちょっとした音で目が覚めるわよね」
「そうですよね」
「だからよね」
それでというのだ。
「よく寝るから」
「いいんですね」
「体調にもね。あとちょっとしたことで起きられるのは」
このことはというと。
「寝過ごさないからね」
「いいですね」
「そうよ。お魚や鶏肉は身体にいいし」
遥の好物のそうしたものはというのだ。
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