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××・×××・チャンネル

作者:滸幻
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 天井から落ちてきたグランドピアノが床にぶつかり、派手な音を立てる。滅茶苦茶な旋律は不協和音で、メイは肩をすくめた。
 今度からピアノを落とすのは止めようと心に誓い、持っていた小さなカメラを自分の方に向ける。

「凄い音だったね! 見てるみんなは耳、大丈夫だった? 大音量で聞いてた子はごめんね! それで、今のが最後のイケニエ君でした!」

 今回のショーはどうだったかな? 気に入ってくれた方は支援金をお願いします。
 いつものセリフを入れ、画面の向こうの視聴者に微笑みかける。

「みんなは、前回の問題は覚えてるかな? 正解は、さっき見たよね。あんな顔でしたー! でねでね、次のショーなんだけどね、あたしちょっと見てみたいものがあって」

 今までのはさ、肝試しとか理由をつけて集めた子たちでショーを作ってたじゃない?
 つまり、イケニエ君たちにとっては完全に知らない場所で、緊張感のなかワンちゃんから逃げてたでしょ?
 そうじゃなくって、もっと安全なところで急に襲われたらどうなるかな?
 んー……そうだなあ、例えば自宅とか、いつも行ってるネットカフェ、毎日使ってる電車の中、職場の休憩室、学校の食堂、休憩中の車内とか。
 日常の場所だから安全だし安心。そう思ってる子のところに出て行ったら、どんな顔するかな?
 今回は動画だったけど、今度は……小説なんてどうかな? のんびり読んでて、リラックスしてるときに、突然出ていくの。
 安全な場所で、他人が死ぬ話を読んでいただけなのに、いつの間にか自分がその小説の中の登場人物にされてるの。
 ねえ、そこの君。こんなとき、どんな顔をすると思う?
 考えてみてね?














「正解は、こんな顔でしたー!」



 背後から聞こえた声にふりk
 
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