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イベリス

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第十三話 学業もその七

「幸い乳歯だったけれどね」
「永久歯だったらね」
「歯は元に戻らないから」
 だからだというのだ。
「余計にね」
「注意してるのね」
「そう、それでね」
 母はさらに話した。
「モコも見てるのよ」
「そんなことまでしているなんて」
「家族の健康チェックは当然でしょ」
「それはね」 
 そう言われるとだった、咲も頷くしかなかった。
「そうね」
「そう、だからね」
 それでというのだ。
「チェックしてたの」
「そういうことね、じゃあ着替えてくるわね」
「ええ、着替えたらご飯よ」
「わかったわ」
 咲は娘の言葉に頷いた、そしてだった。
 実際に自分の部屋で部屋着に着替えた、そのうえで。
 すぐにリビングに戻った、そうしてすぐに母と共に夕食の用意をした。それから二人で夕食となったが。
 今日のメニューのグラタンとコロッケそして韮ともやしの炒めものを見て母に対してこんなことを言った。
「グラタンに何入ってるの?」
「何ってソーセージと玉葱とマカロニよ」
「マカロニもなの」
「そう、入ってるわ」
 そうだというのだ。
「というかマカロニ入ってないとね」
「お母さんとしてはよね」
「グラタンじゃないから」
 だからだといのだ。
「ちゃんとね」
「入れたのね」
「そう、それでコロッケは買って」
 こちらはというのだ。
「お野菜はね」
「韮ともやしね」
「安かったからよ」
 それでというのだ。
「買ったの」
「それで炒めたのね」
「そう、それとね」
 母はさらに話した。
「デザートにネーブルもあるから」
「あっ、いいわね」
 咲は果物が好きだ、それで柑橘類も好きでその中でもネーブルは特に好きな方であるのだ。それでこう母に返した。
「それじゃあね」
「食べるでしょ」
「ええ、是非ね」
「ビタミンも摂らないとね」
「駄目よね」
「食べるのはバランスよくしっかりとよ」
 娘にこうも言った。
「いつも」
「それが大事よね」
「だからね」
「お野菜もあって」
「食べるのよ」
「そういうことね」
「そう、ただお母さん菜食主義は言わないでしょ」
 娘にこうも言った。
「そうでしょ」
「それはないわね」
「お魚も食べないとね」
「それでお肉も」
「そう、というかお野菜ばかり食べても」 
「栄養のバランス悪いのね」
「かえってね、お野菜や果物と牛乳や大豆で生きられても」
 それでもというのだ。 
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