ドリトル先生と不思議な蛸
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第六幕その二
「先生の言われる通り」
「本当にそうですね」
「そうです、それとですが」
水族館の人は先生にこうもお話しました。
「レポートを拝見させて頂きましたが」
「如何でしょうか」
「細かいところまでよく見られていて」
そしてというのです。
「そして詳細に書かれていますね」
「そうですか」
「見事なレポートです、これを読みますと」
先生にさらに言うのでした。
「鳥羽の海の自然はよく守られていますね」
「そう思われますか」
「水質も岩場の状況も生態系も」
そのあらゆることがというのです。
「実によくです」
「守られていますか」
「はい」
先生に笑顔で言いました。
「嬉しいことです、こうしてです」
「これからもですね」
「環境を守って」
そしてというのです。
「維持していきたいですね」
「そうですね」
「環境を守ることもです」
「人の務めですね」
「それを忘れますと」
そうなればといいますと。
「人自体が困ります」
「左様ですね」
水族館の人も頷きました。
「そのことは」
「はい、環境破壊が進んで人が住めなくなれば」
「それだけで大変です」
「そうしたものなので」
それでというのです、先生も。
「その視点からもです」
「環境は守るべきです」
「それに奇麗な景色、澄んだお水にです」
「色々な生きもの達がですね」
「ないとです」
「どれだけ残念なことか」
「そう思いますと」
先生は水族館の人に穏健ですが強い声で言いました。
「これは義務です」
「人間にとって」
「まさに、よく環境政策を軽視する人がいますが」
「それは間違いですね」
「はい」
まさにというのです。
「僕は確信しています」
「僕もです、そして先生のレポートは」
「環境のことをですか」
「詳しく正確に書かれているので」
それでというのです。
「有り難いです、これを学会にも発表されて」
「そして大学の方にもです」
八条大学の方にもというのです。
「まことにです」
「そうされますか」
「その予定です」
「それは何よりです、三重県の県庁にもです」
そちらにもというのです。
「お話がいきます」
「やはりそうなりますね」
「この県のことなので」
その三重県のです。
「ですから」
「そうなりますね」
「必ず、ですから」
それでというのです。
「そのことはご安心下さい」
「環境の保護もですね」
「そして若しあの蛸が見付かれば」
その時もというのです。
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