レーヴァティン
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第百八十七話 オデッサからその一
第百八十七話 オデッサから
久志達は軍をワルシャワに向かわせこの街でこ進太達が率いていた軍勢と合流した。そして進太達ともだった。
暫く振りに会った、久志はすぐに進太から彼等のこれまでの戦のことを聞いてそのうえでこう言った。
「そうか、それならな」
「いいでござるか」
「ああ」
実際にとだ、久志は進太に答えた。
「略奪も暴行も無駄な損害もなくな」
「ワルシャワまで掌握出来たので」
「上出来だよ」
こう進太に言った、
「本当にな」
「百点だな、それでな」
「これからはでござるな」
「ああ、軍を合流させたからな」
それでというのだ。
「後はな」
「北の大国、あの王国とでござるな」
「戦うな」
「そうしてでござるな」
「浮島の東部全土をな」
そこをというのだ。
「掌握するな」
「ここで」
「ああ、それでどうあの国を攻めるか」
「まさかと思うけれど」
淳二が笑いながら言ってきた。
「このワルシャワからね」
「陸地から進んでか」
「攻めることはしないね」
「ああ、それはな」
それはとうのだ。
「しないさ」
「陸だとね、あの国は湿地帯が多いから」
「陸から攻めるとな」
「ぬかるみに足を取られて」
そうなってというのだ。
「中々ね」
「攻めにくいな」
「だからね」
「陸から攻めるとな」
「進みにくくて」
進撃が困難でというのだ。
「補給もね」
「厄介だな」
「しかも冬になれば」
その時はというのだ。
「物凄い寒さだから」
「その寒さにもやられるな」
「あまりよくないよ」
陸から攻めることはというのだ。
「補給も難しいしね」
「俺もそう思ってな」
「それでだね」
「一旦オデッサに行ってな」
そうしてというのだ。
「そこを拠点にしてな」
「ボルガ川を使って」
「そうして攻めていくな」
そうするというのだ。
「これからは」
「そうだよね、陸から攻めると厄介な国だよあの国は」
「本当にな」
「ロシアを攻めるのと同じだよ」
淳二はこうも言った。
「本当にね」
「そうだよな、あの国は」
「東から陸路で攻めると難しいだよ」
「それよりもな」
「一旦南を掌握して」
これは帝国軍は既にしている、だが淳二はあえてこのことを言った。それが出来ているからもうそうすればいいということでだ。
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