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オズの木挽きの馬

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第六幕その十

「そうしているのよ」
「そういうことだね」
「ええ、奇麗な身体をね」
「いつも奇麗にしているんだね」
「尚更ね」
「磨くみたいだね」
「実際に磨いているつもりよ」
 そうだというのです。
「私はね」
「自分の身体をだね」
「いつも奇麗にしているのよ、奇麗でもね」
「それに満足しないで」
「そしてね」
「そのうえでだね」
「奇麗にしているのよ」
 そうだというのです。
「私はね」
「若し君がいつも身体を念入りに舐めていないと」
「汚くなるわよ」
「逆にだね」
「最初奇麗でも奇麗にしないと」
「汚くなるね」
「ガラスの身体だってそうでしょ」
 つまり自分の身体もというのです。
「汚れが付いたり曇ったり」
「そうなるね」
「だからいつも舐めて奇麗にしないと」
「いけないね」
「そうよ、その私を褒めるなら」
 それならというのです。
「もうね」
「幾らでもだね」
「言っていいわ」
「そういうことだね」
 木挽きの馬も納得しました、そしてです。
 一行はさらに道を進んでいきました、そうして三時になるとおやつを食べました、そのおやつはといいますと。
 ゴブリン達から貰ったお饅頭です、それにきんつばに羊羹です。そうしたものを食べて緑茶を飲みます。
 そうしながらグリンダは言いました。
「このお饅頭美味しいわね」
「はい、栗饅頭ですね」 
 恵梨香も食べながら応えます。
「これは」
「そうよね」
「栗饅頭って素敵な味よね」
「はい、栗ってお菓子によく合いますね」
「それを使って作るとね」
 それならというのです。
「もうね」
「どれだけ美味しいか」
「だからね」
 それでとです、グリンダは。
 お茶を飲んでこうも言いました。
「色々とお菓子に使われるのよ」
「ケーキにも使われますし」
「そうそう、モンブランのケーキもいいわね」
「あと栗きんとんも」
「日本の食べものね」
「お正月とかに食べますが」
「あれも美味しいわね」
 グリンダはにこりとして言いました。
「本当に」
「そうですよね」
「栗はそうした果物ね」
「お菓子を作る材料にいいですね」
「そうね」
「普通に食べても美味しいですよね」
 栗自体もとです、恵梨香は言いました。
「そうしても」
「ええ、焼いてもね」
「栗ご飯にしても」
「そうですよね」
「あと天津甘栗も」
「あれも美味しいですね」
「凄くね」  
 実際にというのです。
「美味しいわね」
「私あれも大好きですから」
「食べているのね」
「よく」
「そうよね、私もね」
 グリンダもというのです。 
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